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元世界王者が角田裕毅を酷評も本人は復調に手応え(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
元世界王者が角田裕毅を酷評も本人は復調に手応え(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「角田裕毅はフェルスタッペンの最悪のチームメイトだ」元世界王者のヴィルヌーヴ氏が酷評…角田自身は「過去数年で彼にここまで迫ったドライバーはいない」と真っ向反対の手応え

 F1の今季第14戦のハンガリーGPで17位に終わったレッドブルの角田裕毅(25)を元世界王者のジャック・ヴィルヌーヴ氏(54、カナダ)が酷評した。英国のモータースポーツ専門メディア『CRASH』が5日に伝えたもの。チームワーストタイの7戦連続で入賞を逃した角田をエースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)と組んできた歴代のセカンドドライバーのなかで「現時点で最悪だ」と斬り捨てた。一方で角田自身は反対にそのエースに0秒163差に迫ったハンガリーGPの公式予選を「過去数年間で彼にここまで迫ったドライバーはいない」と手応えをつかんでいる。まだ途中解雇論が完全に消え去っていない状況の中で、サマーブレイク中のレッドブルの動きに注目が集まる。

 「フラストレーションでドライビングがさらに悪化」

 元世界王者が角田を容赦なく斬り捨てた。
 今季第3戦の日本GP直前に、姉妹チームのレーシングブルズからレッドブルへ緊急昇格。フェルスタッペンの6人目のチームメイトとなった角田の現状をウィリアムズ時代に通算11勝を挙げ、1997年には年間チャンピオンを獲得したヴィルヌーヴ氏が英国のモータースポーツ専門メディア『CRASH』で酷評した。
「角田は現時点で最悪のチームメイトだ。彼はレッドブルでのチャンスが欲しいと叫び続け、実際に今季序盤にトップチームのシートを手に入れた。以来、彼はベストを尽くしてきたが、残念ながらここまでの結果は明らかに十分なものではなかった。彼自身、自分に十分な速さがないのを理解していてそのフラストレーションが彼のドライビングをさらに悪化させている。非常にシンプルなことだが、F1ですでに5年目を迎えている彼は期待に達していない。彼を気の毒に思うことはない」
 2016年の途中にトロ・ロッソ(現レーシングブルズ)からレッドブルへ昇格したフェルスタッペンは、現時点までに歴代3位となる通算65回の優勝をマーク。今季こそ絶好調のマクラーレン勢に大差をつけられての3位に甘んじているものの、2021年からは4年連続でドライバー王者を獲得している。
 その間にダニエル・リカルド(36、豪州)を皮切りにピエール・ガスリー(29、フランス)、アレクサンダー・アルボン(29、タイ)、セルジオ・ペレス(35、メキシコ)、リアム・ローソン(23、ニュージーランド)がセカンドドライバーに抜擢された。今季途中からは6人目のパートナーに角田が選ばれて直近のハンガリーGPで12戦を終えた。
 現時点で角田が獲得したポイントはわずか「7」にとどまり、最高位は第4戦のバーレーンGPの9位。第7戦のエミリア・ロマーニャGPの10位入賞を最後に7戦連続で入賞及び獲得ポイントを逃している角田は、レッドブルの歴代ワースト記録保持者だった2008年のデビッド・クルサード(54、英国)に並んだ。
 不調のペレスの更迭論が噴出していた昨季のサマーブレイク中に、昇格候補の一人に上がっていた角田に対して、ヴィルヌーヴ氏は「感情的で、走りに一貫性がない」と異論を唱えていた。現時点でも角田に対する考え方は変わっていないようだ。
「多くの人が『レッドブルのマシンはマックス(・フェルスタッペン)のために作られているので不公平だ』と言うが、レッドブルは決してセカンドドライバーを困難に陥れようとしているわけではない。問題はマックスが突出したドライバーであり、彼のフィードバックを受けてマシンがどんどん改良されてきた一方で彼の相棒を務めるセカンドドライバーが十分ではなかった点にある。ゆえに『セカンドドライバーが可哀想だ』と思う必要はまったくない。現時点で最もそれに当てはまるのが角田だ」

 

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