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レッドブルの角田裕毅(左)がレーシングブルズのリアム・ローソン(右)と接触して順位を下げることになった(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルの角田裕毅(左)がレーシングブルズのリアム・ローソン(右)と接触して順位を下げることになった(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「あいつ何を馬鹿なことをやってんだ!」角田裕毅が姉妹チームのローソンとの接触で13位に沈み大激怒…「絶対に越えてはならない一線がある。ポイント争いをしているのに最悪だ」

 F1の今季第16戦、イタリアGPの決勝が7日に同国北部のモンツァ・サーキットで行われ、来季去就に注目が集まるレッドブルの角田裕毅(25)は13位に終わり、2戦連続の入賞及びポイント獲得を逃した。9番グリッドからスタートした角田は、28周目に姉妹チーム・レーシングブルズのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)と接触。直後に無線で「あいつ何を馬鹿なことをやっているんだ」と激怒。マシンに負ったダメージの影響でペースが上がらず「絶対に越えてはならない一線がある。僕はポイント争いをしていたのに最悪だ。本当にイライラする」とローソンを激しく非難した。

 「本当にイライラする」

 決勝を終えても角田の怒りは収まらなかった。
 F1公式サイトで映像が公開されたフラッシュインタビュー。9番グリッドから決勝をスタートさせながら13位に終わった角田は、ペースダウンの原因となる接触を起こしたローソンを「ヤツ」と呼んで激しく非難した。
「最初は良かったけど、次のステージでポイント争いすらしていないヤツに気を取られてしまった。ヤツのマシンと接触した衝撃で僕のマシンがかなり大きなダメージを負ってしまい、その後は最後までペースを落とさざるを得なくなった。ローソンの余計な動きに邪魔をされたんだ。何と言っていいのかがわからない。僕はポイント争いをしていたのに最悪だ。本当にイライラする」
 前日の公式予選で3戦ぶりに3回目(Q3)へ進出し、10番グリッドを獲得していた角田は、フェラーリのルイス・ハミルトン(40、英国)が、前戦で5グリッド降格ペナルティを受けていた関係で9番グリッドへ繰り上がって決勝をスタート。18周目でメルセデスのキミ・アントネッリ(19、イタリア)にオーバーテイクされたものの、入賞圏内の10番手をキープしたまま20周目にピットインした。
 しかし、タイヤをソフトからハードに替えて18番手で復帰した角田を、直後にハースのオリバー・ベアマン(20、英国)がオーバーテイク。フォーメーションラップでキック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグ(38、ドイツ)がリタイアしていた状況で、一時は最下位の19番手へ後退するも、ここから角田自身をして「1周につき1秒を稼ぐようなペースで走っていった」と言わしめる追い上げを演じ始めた。
 迎えた27周目に角田がローソンをオーバーテイク。17番手へ浮上すると、続く28周目にはローソンが抜き返す。直後に角田がDRSを使って再逆転するなど、激しい攻防が繰り広げられた間に両者のマシンが接触してしまった。
 ローソンは公式予選1回目(Q1)で最下位の20番手で敗退。他車のピットレーンスタートもあって決勝を18番グリッドから決勝をスタートさせていた点に加えて、前戦のオランダGPでもウィリアムズのカルロス・サインツ(31、スペイン)と接触を起こし、物議を醸していた状況も角田の怒りに火を注いだ。
 接触した直後に無線を介して、担当レースエンジニアのリチャード・ウッド氏へ「あいつ何を馬鹿なことをやっているんだ」と激怒した角田は、ウッド氏からの返信で右側のフロアに損傷を負ったと知らされる。
ダウンフォースレベルが低下した影響でペースが上がらず、13位で入賞を逃した悔しさをそのままローソンへぶつけた。
「彼が攻撃的なドライバーなのは知っているけど、前のレースでも接触があった。もしも彼がポイントを争う状況にいたら僕も理解できるところがある。姉妹チームと言っても僕たちは敵同士だし、特に今の僕は世界で最も激しい競争の中にいる。それでも絶対に越えてはならない一線と、お互いに抱き合う敬意は常に存在する。その意味でも、あれが彼のベストの選択だったのか。本当に残念としか言いようがない」

 

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