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レッドブルのメキース代表(右)が角田裕毅に残留の可能性が残っていることを示唆(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルのメキース代表(右)が角田裕毅に残留の可能性が残っていることを示唆(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「ユウキには価値がある。あと数戦様子を見る」角田裕毅“逆襲6位”でメキース代表が来季残留の可能性が残っていることを示唆…本人は「キレやすい自分からの成長」に手応え

 レッドブルの角田裕毅(25)が先のアゼルバイジャンGPで昇格後最高位となる6位入賞を果たしたことを受けてローラン・メキース代表(48、フランス)が「非常に非常に非常に強い走りを見せた」と高評価を与え、来季去就に関して「あと数戦は様子を見る」との注目発言を行った。米専門サイト「Motorsport.com」が伝えたもので、姉妹チーム・レーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(20、フランス)の昇格が有力とされる中で、急転、角田に残留の可能性が浮上してきた。同サイトによるとレッドブルは10月末に来季布陣を発表する予定だという。

 10月末に来季布陣を発表予定

 明らかに潮目が変わった。角田がアゼルバイジャンGPでレッドブル昇格後最高位となる6位入賞を果たしたことで、首脳陣の評価が一変した。
 米専門サイト「Motorsport.com」が、メキース代表の角田の来季去就に関する注目発言をこう伝えた。
「裕毅が好調を維持しているのは良いニュースだ。彼には、その価値がある。だから我々も落ち着いていられる。(去就決定に)時間があるからだ。なぜ(去就決定を)急ぐ必要がある?ドライバーというのは、スピードが消えるわけではないし、成長していくものだからね」
 サマーブレイク中に角田はレッドブルと残りレースの結果と内容で来季の去就を決めることで合意。再開初戦のオランダGPで9位入賞したが、来季のシートを争っているハジャーが3位に入り自身初の表彰台に上がり、その結果もかすみ、イタリアGPでは13位に終わり、「ハジャー昇格が内定した」との報道も相次いだ。
 だが、角田はイタリアGP後にチームと緊急対策会議を行い、英国のミルトン・キーンズにあるレッドブルの本拠地で、シミュレーター作業を行う努力の姿を見せてマシンのチューンナップに取り組み、アゼルバイジャンGPで結果を残した。特に課題だったロングランに大きな成長の跡を見せた。
 同サイトは、「レッドブルは10月末に来季の布陣を発表する考えで、ハジャーの昇格が有力視されていたが、まだ確定していない。角田がバクー(アゼルバイジャンGP)で得た自信によって、2025年シーズンの終盤を好調で締めくくる可能性があり、レッドブル昇格前に見せていたような調子を取り戻すかもしれないからだ」と、残留の可能性が出てきたことを示した上で、メキース代表の注目発言を続けて紹介した。
「F1は“自信のスポーツ”だ。この週末の裕毅の自信は間違いなく高かった。非常に、非常に、非常に、非常に力強い走りを見せてくれた。だから我々にはまだ(来季の去就を決める)時間がある。言ったように、アブダビ(最終戦)までは待たないが、あと数戦は様子を見るつもりだ」
 メキース代表は、ハッキリとそう断言した。
 10月末までにシンガポールGP、アメリカGP、メキシコGPと3戦あるが、その結果と内容次第で、角田にまだ残留の可能性が残っていることを示唆したのである。
 メキース代表はレーシングブルズの代表時代から、角田の素質と実力を高く評価しており、アゼルバイジャンGPの6位入賞で、より残留へ向けての猶予を与える方針を強調したのかもしれない。

 

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