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角田裕毅はサンパウロでも大人気だ(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅はサンパウロでも大人気だ(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

残留に“追い風”?!角田裕毅の来季去就決定延期の裏にレッドブル親会社が関与…ホンダからの恩恵検討が影響か?

 レッドブルが角田裕毅(25)の去就を含めた来季の陣容決定を来月上旬まで先送りにした背景に親会社レッドブルGmbHのオリバー・ミンツラフCEO(50、ドイツ)が関与していると英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じた。今季限りでレッドブルとの提携を終えるホンダが、ジュニア時代から支援してきた角田の個人スポンサーを継続させ今後もレッドブルになんらかの恩恵をもたらす可能性があるからだという。ホンダの“応援”という“追い風”を背に角田は今日7日開幕のサンパウロGPに挑む。

 最終決定権はミンツラフCEO

 レッドブルの意思決定プロセスに大きな変化が生じていた。
 本来ならばチーム編成などはローラン・メキース代表(48、フランス)とモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ上級顧問(82、オーストリア)が中心となって決める。しかし、角田の去就を含めた来季の陣容に関しては、親会社であるオーストリアの多国籍複合企業、レッドブルGmbHのミンツラフCEOが介入していると英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じた。
 同メディアはポッドキャスト『F1 Nation』に出演したオランダ紙『De Telegraaf』のベテランF1担当記者、エリック・ファン・ハーレン氏のコメントを引用しながら、今夏を境にレッドブル内部で生じた変化を伝えた。
「レッドブルのヘルムート・マルコ氏は『メキシコGP後に来季のドライバーを発表する』と繰り返し発言してきたが、メキシコGP後に期限は今月末、場合によっては来月上旬に先送りされた。チームのローラン・メキース代表、マルコ上級顧問に加えて、レッドブルGmbHのスポーツ部門責任者を務めるオリバー・ミンツラフCEOの承認も必要とされる官僚的なプロセスを完了しなければいけないからだ」
 同メディアは、ミンツラフCEOの立ち位置をこう説明した。
「ミンツラフCEOはレッドブルのF1チームに恒常的に関わっているわけではないが、レッドブルGmbH内における立場から、最終的な決定は彼に委ねられる可能性が非常に高い。クリスチャン・ホーナー前代表が7月に解任された後に、レッドブルチーム内における構造が大きく変化しているからだ」
 旧西ドイツ出身で元長距離ランナーのミンツラフ氏は、レッドブルGmbHが出資する独ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒのCEOなどを務め、2022年から現職を務めている。前出の『F1 OVERSTEER』はファン・ハーレン氏のコメントをさらに引用しながら、レッドブル内におけるマルコ氏の発言力低下を伝えている。
「マルコ氏が来季においてアイザック・ハジャーをレッドブルで、アービッド・リンドブラッドをレーシングブルズで走らせたいと望んでいるのは周知の事実だ。しかし、最終的な決定はこれまでのように彼を中心に下されるわけではない。メキース代表に加えてミンツラフCEOとその周辺の意思が大きく関わった結果として、レッドブルは来季の陣容決定により多くの時間を割く状況が生まれている」
 レッドブル及びレーシングブルズの4つのシートのうち、現時点では絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)のレッドブル残留だけが決まっている。しかし、レーシングブルズで目覚ましい活躍を演じる新人アイザック・ハジャー(21、フランス)のレッドブル昇格と、将来を期待される神童アービッド・リンドブラッド(18、英国)のレーシングブルズ昇格はともに既定路線と見られている。

 

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