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フェルスタッペンの公式予選16番手の出遅れは角田裕毅が原因だった?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
フェルスタッペンの公式予選16番手の出遅れは角田裕毅が原因だった?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「ツノダを残留させない理由が実証された」フェルスタッペンのサンパウロGP公式予選Q1敗退の原因は角田裕毅にあった?

 F1のサンパウロGP決勝で完走した17台中で最下位の17位に終わり、来季残留へのアピールに失敗した角田裕毅(25)にさらなる逆風が吹いた。決勝ではレッドブルのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)がピットレーンスタートから3位に食い込む快挙を成し遂げたが、絶対的エースが公式予選1回目(Q1)でまさかの敗退を喫していた理由に角田が関係していたとF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じ、さらに「角田の経験が実は利点ではないことが証明された」とも指摘した。一体何が起こっていたのか。

 角田のフィードバックを参考にした結果が…

 来季のレッドブル残留に赤信号が点滅している角田にさらなる逆風が吹いた。
 サンパウロGP決勝では、最後尾扱いとなるピットレーンからスタートし、3位に食い込んで表彰台に立ったエースのフェルスタッペンが脚光を浴びた。しかし、ピットレーンスタートの原因になった8日(日本時間9日)の公式予選1回目(Q1)で喫したまさかの敗退にチームメイトの角田が大きく関係していたというのだ。
 フェルスタッペンはQ1でまったくタイムを伸ばせないまま、カットラインとなる15番手のドライバーに0秒066及ばない16番手で姿を消した。4年連続でドライバーズ王者を獲得してきた絶対的エースがQ1で姿を消すのは2021年9月のロシアGP以来、実に96戦ぶりだった。その間に51度もの優勝を果たしてきたフェルスタッペンに生じた異変の背景を、英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じた。
「スプリント決勝で角田のマシンに施されたまったく新しいセットアップに対するフィードバックが結果としてフェルスタッペンのQ1敗退を招いた。今季のレッドブルはマシンのセットアップを調整する上で、ドライバーの意見に耳を傾けるようになっている。サンパウロGPでも同じ方法が導入されたが、残念ながらセッティング変更はフェルスタッペンにとって不利に働いた。フェルスタッペンはQ1を通じて、自分のマシンを運転するのが以前よりもはるかに難しくなったと不満を抱えていた」
 7日(同8日)のスプリント予選で1回目(SQ1)の18番手で敗退していた角田は、スプリント決勝前にリアウイングとサスペンションなどのセットアップを変更。他車のクラッシュが相次ぐなど大荒れの展開となった決勝で、ピットレーンスタートから14位に終わったレース後には、ポジティブな言葉を残していた。
「マシン全体のパフォーマンスを向上させるためにまったく異なるアプローチを試みた中で、自分としては良いデータを収集することに重点を置いていた」
 しかし、フェルスタッペンは、公式予選後に「まったくと言っていいほどグリップがなかった」と嘆いている。
「何もかもがうまくいっていないし、その理由も今は理解できない。通常はマシンのセットアップを調整すれば何らかの反応を感じる。しかし、今日に関してはマシンがまったく反応しない。重大な問題が発生している」
 フェルスタッペンが指摘した問題こそが、新たなセットアップに好感触を得たとする角田のフィードバックに起因していた。前出の『F1 OVERSTEER』は「実際には角田のフィードバックのすべてがフェルスタッペンのマシンに採用されたわけではない」と断りを入れた上で、角田への信頼が失墜しかねないと指摘した。

 

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