「何やってんだ!」アイスホッケーでも米NBCが“放送事故”?!カナダvsフランスの五輪では希少な乱闘シーンにCMがかぶって中継されず視聴者から非難殺到
ミラノ・コルティナ五輪のアイスホッケーはNHLスターの出場が解禁されて盛り上がりを見せているが、優勝候補のカナダがフランスを10―2で下して準々決勝進出を決めた試合で乱闘騒ぎがあった。NHLと違い乱闘を厳しく禁止している五輪では珍しいシーンだったが、全米で中継していたNBCが、その場面にCMをかぶせる“放送事故”を起こして、中継に映らず、視聴者から怒りの声が殺到するという事態になった。
レスリングのような揉み合い
五輪のアイスホッケーはNHLとはルールが違い乱闘を厳しく禁止している。即退場となり、追加の出場停止処分なども科される。そのため“氷上の格闘技”の異名を持つアイスホッケーだが五輪では乱闘シーンが滅多に見られない。その珍しい乱闘がカナダ対フランス戦で起きた。
第3ピリオド。NHLのワシントン・キャピタルズに所属するカナダのトム・ウィルソンが仏のピエール・クリノンへ一直線に突進し、激しいヒットを見舞った。クリノンが押し返し両者がもみ合いになった。両者はグローブを外し、ユニフォームをつかみ合った。
USAトウデイが「本格的な殴り合いというよりはレスリングのようなもみ合いで、パンチは一発も出なかった」と伝えたような乱闘だったが、クリノンがウィルソンのユニフォームをつかんで引き倒し、ここでファイトは終わった。だが、レフェリーがクリノンを引き離そうとする中、ウィルソンは、振りほどいて再び突進しようとしてまた制止された。
実はウィルソンの怒りには布石があった。その8分ほど前に、NHLのコロラド・アバランチ所属で、スタンレー杯優勝、MVPも獲得しているNHLのトップスターでチームの中心選手であるネイサン・マッキノンがパックを持っていない状態で、クリノンの肘打ちを受けていたのだ。
氷上に倒れ込んだマッキノンは、その後ベンチへ戻り、試合に出続けたがこれに怒りを爆発、報復に出たのが、ウィルソンだったのである。
米サイト「ジ・アスレチック」によると恨みを晴らしてもらったマッキノンは「相手は明らかにトムと本気で戦う気はなかった。ただ組み合いたかっただけだ。正直、俺もトムとは戦いたくない(笑)。彼は最高のチームメートだ。氷上でも氷外でも素晴らしい。チームにいてくれるのは本当に心強い」と退場となったウィルソンに敬意を示した。
2人は退場となったが、出場停止処分にはならないという。
だが、この五輪では希少な乱闘劇が、もうひとつの問題を引き起こしていた。米NBCの配信サービス「Peacock」で突然、CMが入り、この乱闘シーンが中継されていなかったのだ。
英のタブロイド紙「ザ・サン」が「視聴していたファンにとってさらにフラストレーションを生む結果となった。問題の場面がタイミングの悪いCMの挿入によってライブでは放送されなかった」と報じた。

