
なぜ巨人のマー君は2回6失点と大炎上したのか…「横浜DeNAに狙われた変化球」…“宝刀”スプリットの投球配分が初勝利した中日戦の19%から33%にアップしていた
52球のうち、ストレートが20球(約38%)、ツーシームが2球(約4%)、スプリットが17球(約33%)、スライダーが11球(約21%)、カーブが2球(約4%)という配分だった。586日ぶりの勝利となった中日戦では、ストレートが約35%、ツーシームが約7%で、実はストレート系の配分はほぼ変わらなかったが、スプリットは約19%しか占めていなかった。
この日は、スプリットに頼ったが、そのボールを逆に狙い撃ちにされたのである。
梶原の2打席目の2球目、そして牧にタイムリー二塁打を浴びたストレートはいずれも甲斐はインコースにミットを構えていたが逆球となって攻めきれなかった。
前出の評論家は、「田中は、楽天、ヤンキース時代の全盛期を追い求めるのではなく技巧派へのモデルチェンジに挑んでいる。その投球術、コントロールには一目を置くものがある。甲斐とのコンビでさらにその投球術がパワーアップしていた。だが、球威のあるストレートで厳しいコースを攻めきれず、変化球で腕が振れていなければ、投球術は生かせない。技術のある打者には、変化球狙いのストレートカットで対応されるし甲斐もリードのしようがない」と指摘した。
マー君の次回登板はあるのか。
中6日で回すと次回登板は24日となるが、その日は試合がないため、前回と同様、登録抹消される方向だという。ローテーを守るのであれば、次回登板は、5月1日の広島戦が最有力となるが、前出の評論家は、「次回登板が、ローテーに残るか、外されるかの剣が峰の大事な登板になるのでは?」という見方をしている。
「ローテーを維持させるなら相手球団をより好みはできない。広島を相手にもし横浜DeNAと同じような対応をされてしまったら、ローテーに置いておくのは難しいだろう。現状では、セでは中日、交流戦に入れば西武、ロッテなど打線が低迷しているチームにしか通用しないだろう。特定球団に合わせて日米通算200勝をさせる余裕がチームにあるのかどうかという問題も出てくる。とにかくストレートの質を上げて、変化球で腕を振れる形をどう作り上げるかがポイントになるだろう」
スポーツ各紙の報道によると、1-9の大敗を受けて、試合後、阿部監督は取材対応をしなかったという。おそらく阿部監督は、田中の投球術を信頼している。なぜ炎上したかの理由も明白だし、綺麗なヒットを続けられたわけではない。1度や2度の炎上では、見切ったりはしないだろうが、次回登板がローテーに生き残るためにも重要になってくる。