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角田裕毅はエミリア・ロマーニャGPで20番手から追い上げて10位に入賞したがチームの最高トップはフェルスタッペンとの差が埋まらないため事実上のチーム優勝の断念を示唆した(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅はエミリア・ロマーニャGPで20番手から追い上げて10位に入賞したがチームの最高トップはフェルスタッペンとの差が埋まらないため事実上のチーム優勝の断念を示唆した(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「現時点では非常に厳しい状況にある」レッドブル最高トップが角田裕毅とフェルスタッペンの差が埋まらないため17戦を残してチームの優勝断念を示唆?!

 毎レース後に出場ドライバーを独自に評価してランキングをつけている英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』も、角田に出場20人中18位という厳しい順位をつけた。下には角田と入れ替わってレーシングブルズへ降格したローソンと、エミリア・ロマーニャGP決勝で途中リタイアしたハースのエステバン・オコン(28、フランス)しかいない。
 同メディアは角田が5秒のタイムペナルティーを科されながら10位に入賞した4日のマイアミGP決勝後も角田を20人中で17位にしていたが、さらにひとつ順位を下げたことになる。
 低い評価を与えた理由を「ツノダのペースは、フェルスタッペンと比べて大きな失望を与えるものだった」とした。
 エミリア・ロマーニャGPでは17日のQ1で喫した衝撃的なクラッシュが「すべてを台無しにした」と問題視した。決勝では最後尾となる20番手扱いのピットスタートとなった角田への評価をこう伝えた。
「ツノダの週末はQ1の2つ目のシケインで喫した、あり得ないクラッシュに集約されている。最初のアタックでカーブを過剰に攻め、フロアを地面に接触させ、壁に激突した馬鹿げた結果は、彼が熟知していたコースへの過信を象徴している。決勝で予備シャシーをベースに、古い部品を一部使用して組み立てられたマシンでピットスタートした彼は、ロングランを敢行した。バーチャル・セキュリティーカー(VSC)のもとでピットインしたこともあり、何とかポイント獲得圏内へ進出した」
 スタートからハードタイヤを選択した角田は、オコンのリタイアとともにVSCが出た直後の30周目で初めてピットイン。満を持してミディアムタイヤに交換し、それまでのロングランで20位から大きく繰り上げていた順位を執念の走りでキープし最終的には10位でチェッカーフラッグを受けた。
 タイヤマネジメントと大きな賭けでもあった“1ストップ作戦”が奏を功した。10位入賞で1ポイントを獲得した角田対し同メディアは、別の記事でもこう厳しく言及している。
「ツノダは10位まで回復したが、ここまでチームのために合計7ポイントしか獲得できていないため、さらなる結果を出す必要があると自覚している。チームは彼への信頼を失う兆候を示していないが、ツノダは来季、あるいは年内にレッドブルのシートが脅かされないように、今後は一貫した結果を出さなければいけない」
マシンが大破し、自身もメディカルセンターへ搬送されて検査を受けた衝撃的なクラッシュの原因として、角田はフェルスタッペンを意識しすぎたと明かしている。
 エミリア・ロマーニャGP初日のフリー走行2回目(FP2)で、角田はフェルスタッペンに0秒092差と移籍後で最も肉迫した。F1公式サイトは、FP2の結果が「逆に自分を追い込んでしまった」とする角田のコメントを伝えた。
「自分に過剰な期待をかけていた。Q1の最初のラップでヒーローになろう、という思いは本当に不要だった。これからは一歩引いて考え直していきたい」
 モンテカルロの市街地を舞台にした次戦のモナコGPは、23日から3日間の日程で開催される。年間24戦あるF1カレンダーのなかで、最も過酷とされるモナコGPは、追い抜きが極めて難しいサーキットとしても知られる。角田はここで評価を挽回することができるのか。

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