
「正直、自分がなぜ遅いのかまったくわからない」角田裕毅がスペインGPのFP2で13番手と出遅れて弱音を漏らす…レッドブルシートの座を脅かす姉妹チームのハジャーは9番手
日本GP前にレッドブルに昇格して6戦で、角田の最高位は9位で、前戦のモナコGPでは完走した18台中で17位と惨敗した。獲得ポイントも「7」にとどまる状況に対して、チームのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮、ヘルムート・マルコ氏(82)はモナコGP後に厳しい言葉を残している。
「レッドブルではパフォーマンスが最も重視され、それが契約にも関係してくる」
セカンドドライバーにも明確な結果を求める方針のもと、開幕2戦を終えて負のスパイラルに陥っていたローソンと角田が入れ替えられた。直後にマルコ氏は「今シーズンが終わるまで、ユウキのシートは安泰だ」と明言したが、現時点でおいて、角田はチームから求められるパフォーマンスを明らかに満たしていない。
今後も角田の成績が上向かなければ、7月第1週のイギリスGP後か、もしくは8月第1週のハンガリーGP後にそれぞれ設けられている“夏休み”に、レッドブルのドライバーが再編成される可能性があると複数のメディアが報じている。
角田と入れ替わる最有力候補であるハジャーの名前をあげながら、オランダのモータースポーツ専門メディア『RacingNews365』は初日をこう伝えた。
「ツノダは難しい初日を終えただけでなく、なぜ彼が苦戦を強いられているのか、という疑問に対する答えもまったく持ちあわせていない。対照的にモナコGPでダブル入賞を果たしたレーシングブルズ勢は好調を持続し、モナコで自己最高位の6位に入賞したハジャーがFP2で9番手、ローソンが同じく10番手のタイムを記録した」
今日31日はフリー走行3回目(FP3)を経て、決勝のステーティンググリッドを決める重要な公式予選が日本時間23時から行われる。
第7戦のエミリア・ロマーニャGPの1回目(Q1)で大クラッシュを喫してマシンを大破させ、前戦のモナコGPでは2回目(Q2)で敗退した角田にとって、3回目(Q3)進出は最低限のノルマ。思考回路に混乱をきたしたまま3戦連続で期待を裏切れば、ハジャーとの入れ替えを求める声がさらに高まるだろう。角田にとって正念場だ。