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パンツを脱いだ那須川天心にタオルでカーテンをしたのはロバートの山本氏だった(写真・山口裕朗)
パンツを脱いだ那須川天心にタオルでカーテンをしたのはロバートの山本氏だった(写真・山口裕朗)

あわや放送事故!?なぜ那須川天心はパンツを脱ぎ“全裸計量”をするハメになったのか…今回は世界前哨戦「次いけるんじゃないか?という試合をする」と公約

 プロボクシングの「Prime Video Boxing 13」(8日・有明コロシアム)の前日計量が7日、後楽園ホールで行われ、バンタム級10回戦を戦うWBC世界同級1位、WBA.WBO同2位、IBF同4位の那須川天心(26、帝拳)がパンツを脱いでリミットジャストの53.5キロで計量をクリアするというハプニングがあった。対戦相手のWBA世界同級6位のビクトル・サンティリャン(29、ドミニカ共和国)も仲良くパンツを脱いでパスした。今回は世界前哨戦。天心は「那須川天心は次いけるんじゃないか?という試合をする」と公約した。

 ロバート山本氏が機転をきかせて赤いタオルでカーテン

 

フェイスオフでは対戦相手のサンティリャン(ドミニカ共和国)とバチバチ火花(写真・山口裕朗)

 

 まさかのハプニングだ。予備計量の段階ではバンタム級のリミット53.5キロの200グラムアンダー。余裕があったはずの天心は、首から下げた御守りなどアクセサリーを取ったが、それでもクリアできずパンツを脱ぐはめになった。計量風景はAmazonPrimeVideoがライブ配信していた。タオルで、あの部分を隠すのが恒例だが、そういう暗黙のルールを知らない天心が、すぐにパンツを脱ぎかけて、あわや放送(配信)事故が起きかけた。あわててJBCの進行を務めるお笑い芸人ロバートの山本博氏が止めに入り「赤い闘魂タオル」でカーテンを作ったのである。
「公共の場に僕のスッポンポンをさらけださなくて済んだ」
 天心は笑い飛ばす。
 キック時代にも50戦以上、計量を行ってきたが、初の“フルチン計量”だという。
 そもそもなぜ天心はパンツを脱ぐことになったのか。
「ギリギリで乗りたい」が天心の美学。予備計量をしてアンダーであれば、その分だけ水を飲んでリミットジャストになるように調整する。ただデジタル計量器に「曖昧なところがある」ため、結果的に水を飲み過ぎた。パンツの重量はおよそ100グラムと言われている。
「いろんな壁があると思った」
 ボクサーに転向してこれが7戦目。
 囲み取材で「全裸は恥ずかしかった?」と聞かれ「全然」と笑って否定した。
「いつか全国の場でさらしてやろうというくらいの気持ちがあった」
 さすがの天心節。
 それでも減量に失敗したわけではない。
「減量は、むちゃくちゃ今までで一番順調。最初は不安要素もあった。でもどれくらい前から用意すればいいか、だんだん明確になってきた。あとはしっかりリカバリーをして試合に挑むだけ。エネルギーも残ったまま。まだ落とせる余裕がある。問題ない」
 リカバリーは母親手製の「おじや」から。当日は、60キロ前後までリカバリーする予定だという。
 そして仲良く対戦相手のドミニカ人もパンツを脱いでクリアした。
 フェイスオフは約13秒。総合格闘技イベント「RIZIN」で、7年前の大晦日に撃沈された元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)に似たスキンヘッドのサンティリャンがサングラスを外して「ここを見ろ!」と自らの両目を右手で指差して睨みつけてきた。
「目がギョロとしていて宇宙人の感覚があった。目線をあわせろ!とかやってきた。視線をそらさず、気持ちも伝わってきた。なかなかああいう風景で、向こうから仕掛けてくるタイプとやったことがない。ちょっと試合がどうなるか楽しみ」
 離れ際まで目をそらさなかった天心は、喧嘩を売ってきたそのサンティリャンの姿勢を歓迎した。奥底にある勝負師の魂に火がついたのかもしれない。

 

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