
阪神“確信歩き”問題の佐藤輝明「目が飛び出るくらいの罰金を取れ」球界大御所が6連敗の虎に“喝”!「緩んだチームを引き締める必要がある。長嶋茂雄がそうだった」
阪神の佐藤輝明(26)が15日の楽天戦で本塁打と勘違いした“確信歩き”で全力疾走を怠った問題が波紋を広げている。巨人OBでヤクルト、西武で監督を務めた広岡達朗氏(93)は「阪神はペナルティを科したのか。目が飛び出るくらいの罰金を取れ!」と緊急提言。チームは今季ワーストの6連敗と交流戦で苦しんでいるが「緩んでいるチームを引き締めるにはそういう厳罰が必要」とその理由を説明した。
川上哲治監督はサインを見落とした長嶋茂雄氏をよく叱った
サトテルの“確信歩き”問題の波紋が収まらない。
15日の楽天戦での延長11回。先頭の佐藤は楽天6番手のドラフト4位のルーキー、江原の3球目のフォークのスッポ抜けをしっかりと捉えて右中間へ大飛球を放った。手応え十分だったのだろう。その打球を見送りながらの確信歩き…。その後、ゆっくりと走り出したが、なんと打球は失速してフェンスを直撃。それを見た佐藤は「おい!」と声をあげて一塁ベースの手前からあわててスピードアップしたが、もう間に合わずシングルヒットに留まったのである。結局、この回、チャンスを広げるも、佐藤の全力疾走を怠ったプレーが原因のひとつとなって無得点に終わり、延長12回に2日連続のサヨナラ負けを喫した。
テレビ中継のゲストに招かれていた前監督でオーナー付顧問の岡田彰布氏やOB会長の掛布雅之氏が苦言を呈するなど、大問題に発展している中、球界大御所の広岡氏も黙ってはいなかった。
「考えられないな。阪神はペナルティを科したのか。絶対に見過ごしてはいけない。佐藤から目が飛び出るくらいの罰金を取るべき」
その金額は明かさなかったが、2003年に阪神を優勝に導いた故・星野仙一氏は、中日の監督時代には、怠慢プレーだけは許さず、100万円の罰金を科したことがある。
広岡氏も、西武監督時代に「チームの士気にかかわる怠慢プレー」に対しては高額の罰金を科していたという。
「岡田から藤川に監督が代わって阪神のチームのムードが緩んでいるように感じる。ピリピリした空気を作っていた岡田なら全力疾走をしないなど許されなかっただろう。私は6連敗など問題にすることがないほど、阪神は戦力があるチームだと見ているが、今この問題を放置しておけば、チームがバラバラになる可能性がある。チームを引き締めるという意味でペナルティを科さねばならない」
スポーツ各紙の報道によると試合後に藤川監督は佐藤の“確信歩き”問題について質問され「チームを預かる立場としては、明後日からそういうものがないような姿で、チームとして臨む。自分の責任としてしっかり火曜日からやらなければ」と叱責することなく自らの責任に転嫁したという。
だが、広岡氏は、このコメントに異論を唱える。
「時には怒ることも必要だ。川上(哲治)さんがそうだった。サインをよく見落とす長嶋(茂雄)ばかりをいつも叱っていた。チームを引き締め、統率力を高めるために、中心の長嶋(茂雄)をあえて叱っていたんだと思う。それで巨人はV9を達成するチームを作った。コーチ経験もなく監督になった藤川は、すべてが勉強なんだろうが、そういうマネジメント術もうまく使っていかなくてはいけない。だから、ビックリするくらいの罰金を佐藤に科せと言うんだ」