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大谷翔平と対戦したマチャドが語った評価とは?(写真・AP/アフロ)
大谷翔平と対戦したマチャドが語った評価とは?(写真・AP/アフロ)

「魔法のような二刀流」「興奮を呼び起こす161.3キロ」米メディアは1回1失点も大谷翔平の復帰登板を絶賛…敵地新聞も「今季のどこかで本物の先発投手として前進してくる」と警戒

 スポーツ専門局「ESPN」は「大谷が2023年以来、初めて試合で投げて、打つ」との見出しを取り、こう報じた。
「リハビリの最終段階へ進んでいく中で、速球のスピードは90マイル台半ば(約152.9キロ)あたりが見込まれていた。しかし、2年近くかかって投手に復帰した最初の試合の興奮度、5万人の観客の前でそのパフォーマンスを見せることで生まれたアドレナリンによって、大谷はそれを超えてみせた。彼の10球目は100.2マイル(約161.3キロ)に達した。彼の17球目は、99.9マイル(160.8キロ)だった。興奮を呼び起こすものだったが、また投手としての復帰に念を押すくらい気を付けてきたドジャースのメンバーたちにとって何らかの警告にもなった」
 大谷がリミッターを解除したことが怪我の再発の不安材料となることを暗に示唆した。
 ただ「スピードガンに記録された注目すべき一握りの球を除き、大谷のデビュー登板は相対的に平穏無事だった。見込まれた通り1イニングを投げ、犠牲フライで1点を許し、試合の最初の3アウトを取るのに28球を要した」とし、「より重要な事は、この月曜日が、二刀流の大谷が戻ってきて、彼の体が許す限りそれを続けることの始まりになったことだ」と続けた。
 ロサンゼルスタイムズ紙は、「一夜の1イニングだけだったが、大谷の投球は満足以上のものだった」と評価した上で、「今後」についてフォーカスした記事を配信した。
「大谷は、今後、1週間に1度、2イニング、3イニングまで積み上げながら、普通の先発投手の負担に対応できるようになるまでオープナーとしての登板を続けていくことになりそうだ。はっきりとしたプランは、ドジャースがシーズン終盤になるまでに、彼を登板させ過ぎないように気を付けながら、どれだけ大谷が二刀流の完全復帰へ向けた反応を示せるかによる」
 そしてブランドン・ゴームズGMのコメントを紹介している。
「以前にも言ったように、これはユニークな状況で、彼の状態が良いことを確認しながら少しずつ次に進んでいくことが重要となる。見通しが明るく10月に向けて感触が良い状態にできるようにしていく上で、それぞれのステップで話し合いを行うことになる」
 チームが大谷に求めているのは、ワールドシリーズの連覇に向けて、最重要となる10月の戦いに完全な二刀流の状態で参戦してもらうこと。そこまでは故障が再発しないようにどこまでも慎重に“リハビリ登板”を見守っていく考え。投手陣のうち14人が負傷者リスト入りしているドジャースにとってみれば、大谷が週に1度、1イニングでも、2イニングでも登板してくれるのは大きなプラス。そして何よりマウンドに立つ大谷にはスタジアムの雰囲気を変える力がある。

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