
「大きなプレッシャーを感じている」強気が売りのレッドブル角田裕毅が不振から脱出できずについに弱気発言?!今季限り解雇や途中降格の報道が渦巻く中で…
7台ものマシンが、セーフティカー出動中にオーバーテイクしたとチームからの無線で伝え聞いた角田は、こんな言葉を返している。
「昨日僕がペナルティを受けたように、彼ら全員もペナルティを受けるべきだよ。そうすると僕は5位になるかもしれないね」
ホーナー代表は角田をこう擁護した。
「このサーキットでのオーバーテイクがいかに難しいかがわかるから、ユウキはそれ(12位)に自信をもつべきだ。本当にいい仕事をした。もし彼が予選を通過した通常のグリッドからスタートしていたら、ポイントを獲得できただろう」
ただ一方でレッドブルの新たな構想はすでに動き始めている。
レッドブルの申請を受けた国際自動車連盟(FIA)が、F1スーパーライセンスの特例発行を承認した神童、アービッド・リンドブラッド(17、英国・スウェーデン)が23日にイタリアのイモラで、姉妹チームのレーシングブルズのマシンを使ってF1車両のテストドライブを行うと、オランダのF1専門メディア『GP BLOG』が伝えた。
「これはレッドブルが若手に抱く将来の計画と切り離して考えることはできない。稀有な才能をもつ17歳は、今季のシート候補として真剣に検討されている。今後数カ月以内に、レッドブルまたはレーシングブルズのセッションに参加する見込みだ」
角田は今季限りで解雇かーとする英専門メディアの報道もあった。
来季のレッドブルのシートを角田に代わってレーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャー(20、フランス)が昇格、ハジャーが抜けるレーシングブルズにはリアム・ローソン(23、ニュージーランド)がとどまり、空いたシートにリンドブラッドが抜擢されるという構想だ。
F1は今シーズンのレギュレーションで、各チームとも年間4回、1台あたり2回にわたって、GP初日のフリー走行1回目(FP1)、もしくはフリー走行2回目(FP2)でルーキーを起用する義務を課している。テストドライブを終えれば、次はFP1もしくはFP2での出走と、マルコ氏の秘蔵っ子でもあるリンドブラッドは着々とデビューへの準備を整えていく。
こうした状況も、角田へじわじわとプレッシャーを与えていく。スペインのF1専門メディア『Fi.com』は、今後へ向けたこんな展望を伝えている。
「角田はいま、レッドブルでの将来に関して数多くの憶測に直面している。代表のホーナーは角田へ『時間とサポートを与える』と明言しているが、レッドブルのシートを巡る競争は熾烈を極めている。現時点で角田はレッドブルのシートに座っているが、そこが圧力鍋でもあることも十分に理解している。時間切れになる前に、角田がプレッシャーをハイパフォーマンスに転換できるかどうか。そこにすべてがかかってくる」
追いつめられた角田の次戦は27日開幕のオーストリアGP。しかし、レッドブルの母国であり、角田自身も「大好き」と公言するレッドブル・リンクでの最高位は、F1に初参戦した2021年の12位。言葉とは裏腹に相性は決してよくない。