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阪神の連勝は甲子園でのヤクルト戦でストップ
阪神の連勝は甲子園でのヤクルト戦でストップ

「桐敷の連投に疑問。これからは負け方が重要になる」阪神がエース村上2回6失点で最下位ヤクルトに敗れ連勝は11でストップ…“セ界”貯金独占が続くも藤川監督の采配に疑問残る

 阪神が11日、甲子園でのヤクルト戦に3-6で敗れて、連勝が11でストップし、2リーグ制以降の球団新記録となる12連勝達成はならなかった。先発の村上頌樹(27)が内山壮真(23)に満塁弾を浴びるなど2回でまさかの8安打6失点。雨での50分間の中断後に2度無死満塁のチャンスを作り、3点差まで追い上げたが逆転には至らなかった。

 村上はプロ初の満塁ホームラン被弾

 これも野球だろう。
 猛虎の怒涛の連勝を11で止めたのは最下位のヤクルトだった。
 最後はリクエストが認められずゲームセット。
 3点を追う9回二死一塁から佐藤の三塁を襲ったライナーは地面スレスレの打球だったキャッチした北村がノーバウンドでの捕球をアピールし、審判もアウトのジャッジをしたが、三塁コーチの田中内野守備走塁コーチがベンチにリクエストを要求して藤川監督も両手でそのジェスチャーをしたが、「審判員(塁審)より前方の打球の判断はリクエストの対象外」とのルールがあり審判は拒否。藤川監督も「OK」とすぐさま納得して引き下がり満員の甲子園をざわつかせたまま3-6敗戦となった。
「まさか」が続いたゲームだった。ハーラートップの8勝をマークし、防御率1.76だった村上が2回に炎上した。一死一塁からヤクルトベンチが仕掛けてきたエンドランは、カットで古賀に空振りをさせ、走者の伊藤を坂本が二塁で刺して二死走者無しとしたが、その古賀、武岡に連打を許した。
 二死一、三塁から、今季1本しかヒットを打っていないランバートを打席に迎えた。村上は大きなワンバウンドで頭の上を通過しようとした打球にヨロヨロと下がってグラブを差し出したが、先付近に当てて弾くミス。中野の前に転がる先制のタイムリー内野安打となってしまった。さらに岩田の打球もレフト前に落ちて2失点目。太田にもヒットでつながれ満塁となり、3番の内山に内角を攻めた147キロのストレートをレフトポール際に運ばれるグランドスラム。内山は「打った瞬間に切れると思った」という。村上の満塁アーチ被弾はプロ初だ。
 今季の村上はこの試合までのイニング別失点は1回が6点、2回が6点と最も多く、1,2回の立ち上がりが「魔のイニング」ではあった。理由はエンジンのかかりの悪さ。2回で8安打を許したが、そのうち4本がストレートを打たれたものだった。
 現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、「村上の特徴はコントロール、ホームベース上での回転数の多さ、試合の中での調整能力。左足のステップとリリースのタイミングが微妙にずれてボールにパワーが伝わらない状態を回を追うごとに修正していくのだが、それができないうちにつかまった。ここまで100イニングを超えるイニング数を投げてきていて疲れというものも影響していると思う」と分析した。
 村上が47球をかけて2回を投げ切った直後に大雨が甲子園を襲いゲームが中断。50分後に再開したが、藤川監督はもう村上を3回のマウンドには立たせなかった。一度、クールダウンしてしまった肉体への負担や、球数と投球内容を考えれば最良の措置。次の登板予定は19日の巨人戦だけに、そこで万全の態勢を整えさせるためにも無理はさせなかった。

 

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