• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「大阪代表の重みを胸に」あの大阪桐蔭を破った東大阪大柏原が今日1回戦に登場!オリックス、巨人でプレーした土井健大監督は絶対王者を倒したノウハウを甲子園でどう生かすのか?
就任7年目で甲子園出場を果たした東大阪大柏原の土井健大監督。元プロ経験者だ。
就任7年目で甲子園出場を果たした東大阪大柏原の土井健大監督。元プロ経験者だ。

「大阪代表の重みを胸に」あの大阪桐蔭を破った東大阪大柏原が今日1回戦に登場!オリックス、巨人でプレーした土井健大監督は絶対王者を倒したノウハウを甲子園でどう生かすのか?

 

 その際、縁ができ、2017年12月に東大阪大柏原の監督に就任。
「大阪桐蔭、履正社の2強と言わさんようにする」と宣言した。
 しかし、コロナ禍による独自大会も含め、2度のベスト8が最高成績。立ちはだかる壁を破れずにいた。
「どうしても最後は打ち負けていた。実際、もう無理と萎えかけたときもありました」
 希望が沸いたのは2022年に低反発バット導入が決まったこと。
「これでチャンスはあるぞ、と思った。打撃技術を教えるのは自信があったから」
 これを今回、ブレークスルーできた要因のひとつに挙げた。
 自身の監督しての総合力がアップしたことも大きい。
 実は昨年のチームの方が自信があったといい「甲子園に連れて行ってあげたい」と意識したという。しかし、あえなくベスト8で敗退。
「先輩の負けをいまの主力が見て感じたことも大きかったと思う。私自身もこのチームでも届かないのか。なんでと考えた」と言い、これをきっかけにベンチでの采配はもちろん、グラウンド外のことも意識するようになった。
「伝える言葉であったり、選手の体調管理であったりを見定め、親や先輩らを巻き込んで協力してもらう体制を整えていった。それも采配でしょ。視野が広くなったと思う」
 いわば、総合マネジメントのようなものを身につけたわけだが、やはり就任して7年、監督業を理解するにはそれだけの時間が掛かったということなのだろう。
 センバツを狙った昨秋の大阪大会でベスト16に甘んじた際に「変わる」をスローガンに決めた。
「気持ちを変え、態度を変える。そうすれば周りの見る目も変わる」と伝え続けた。しかし、大会直前になっても大きな変化はなかったそうで危機感を持った指揮官は、大会が始まると賭けに出た。
「思い出づくりの大会と違う」と、レギュラーメンバーの田村瑛彗二塁手をスタメンから外し、自覚を求めると態度が一変。
「これでチームがまとまった」という。
 加えて抽選の妙もあった。大会前から土井監督は大阪桐蔭、履正社、大阪学院、そして自チームを4強ととらえていたが、4回戦後のクジで3チームとは別のヤグラへ。つまり決勝に向け、つぶし合いをしてくれる形となったのだ。
「2つを倒すのは無理。どこか1つを倒すのならもしかしたら行けると思っていた」
 この抽選後、履正社時代の恩師で兵庫代表の東洋大姫路を率いる岡田龍生監督(64)から「健大、決勝進出おめでとう!」と連絡が入ったそうで弟子も「決勝行きます」と返したという。

 

関連記事一覧