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アゼルバイジャンGPで6位に入った角田裕毅に対するレッドブル首脳陣の評価が一変(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
アゼルバイジャンGPで6位に入った角田裕毅に対するレッドブル首脳陣の評価が一変(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

残留の目が…?!「今季最高のレース」“逆襲6位”角田裕毅のレッドブル首脳評価が一変…ハジャー昇格派とされる重鎮まで「フェルスタッペンに近いレベルのラップ」と賞賛

 F1の今季第17戦のアゼルバイジャンGPでレッドブル昇格後で最高位となる6位入賞を果たした角田裕毅(25)へのチーム首脳陣の評価が一変した。ローラン・メキース代表(48、フランス)が「今季における裕毅の最高のレースだった」と称賛。モータースポーツアドバイザーを務める重鎮ヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)も優勝したエースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)と比較して「マックスのレベルに近いラップタイムがあった」と称えた。来季の去就に注目が集まる角田は、なぜ見違えるような逆襲の走りを見せたのか。

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 アゼルバイジャンGP決勝から一夜明けて、レッドブル昇格後で最高位となる6位入賞を果たした角田への賛辞がチーム首脳陣から相次いだ。まずはメキース代表が「今季における裕毅の最高のレースだった」と称賛した。英国のF1専門メディア『PLANETF1.COM』が伝えたもの。レーシングブルズ代表時代から角田と信頼関係を築き、来季の残留を支持しているとされる同代表は、さらにこう続けた。
「私が代表になってからの裕毅は公式予選で速さを見せ始めていた。しかし、バクーでは公式予選に加えて決勝でも非常に強かった。当初はマックスが優勝するために、マクラーレンとフェラーリの追い上げをいかにかわすかが重要だと考えていたが、その必要はまったくなかった。(マクラーレンの)ランド(・ノリス)も裕毅の後方で留まらざるを得なかった。裕毅の6位という結果は、決勝でのレースペースを含めても最高の内容だったことを意味している。私たちはロングランにおいても、裕毅からクリーンなサンプルを得たいと望んできた。そして、彼はしっかりと応えてくれた」
 英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』によると、7位に終わったマクラーレンのランド・ノリス(25、英国)も「レッドブルの日本人ドライバーが信じられないほどの速さを見せるエリアがトラック上にありそこでは彼に追いつくことすらできなかった」とコメントした。
 今季5度優勝しドライバーズランキングで2位につけるノリスも脱帽だった。
 ショートランで争われる公式予選では改善の兆しを見せていた角田は、一転してロングランが求められる決勝では深刻なペース不足に陥ってきた。
 その課題が解消され始めたのはなぜなのか。メキース代表は前出の『PLANETF1.COM』でこう説明した。
「明確な理由があるが、詳細を語るつもりはない。ただひとつ言えるのは、チーム全員が懸命にプッシュし続け、裕毅のマシンがなぜ数値に見合ったパフォーマンスを出せなかったのかを探ってきた。そこにはドライバー・イン・ザ・ループというシミュレーターでの作業が欠かせない。そして、シミュレーターがステップを実行するには、裕毅からのフィードバックが必要不可欠になる。裕毅はマシンの中で敏感なセンサーの役割も果たし、マシンのパフォーマンスを解き放つために多大なる貢献をしてくれた」
 サマーブレイク前で最後のレースとなった8月上旬のハンガリーGP。決勝で17位に終わった角田は翌日からのオフを返上し、レッドブルがファクトリーを置く英国のミルトン・キーンズへ向かっている。

 

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