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アゼルバイジャンGPで6位に入った角田裕毅に対するレッドブル首脳陣の評価が一変(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
アゼルバイジャンGPで6位に入った角田裕毅に対するレッドブル首脳陣の評価が一変(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

残留の目が…?!「今季最高のレース」“逆襲6位”角田裕毅のレッドブル首脳評価が一変…ハジャー昇格派とされる重鎮まで「フェルスタッペンに近いレベルのラップ」と賞賛

 

 メキース代表はドイツのモータースポーツ専門メディア『MOTORSPORT-TOTAL.COM』に対して角田の努力がようやく実を結びつつあると語った。
「裕毅は休暇を取る代わりにミルトン・キーンズでシミュレーター作業を行った。彼は一生懸命努力している。レースのない週末にはエンジニアたちと一緒に作業し、自分の運転スタイルを磨く作業も欠かさない。そうした積み重ねの結果として、彼が進歩の跡を見せ始めている状況を私は非常に嬉しく思っている」
 一方で、角田の来季残留に否定的で、姉妹チーム・レーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(20、フランス)の昇格をプッシュしているとされるチームの重鎮、マルコ氏も同メディアで「裕毅はスーパーといっていいパフォーマンスを示してくれた。実際にマックスのレベルに近いラップタイムを示したときもあった」と優勝したフェルスタッペンを引き合いに出して角田を称えた。
「モンツァ(イタリアGP)の後に私たちは裕毅と話し合いの場を持った。モンツァのペースを比べたときに、マックスより1秒も遅れている周があったからね。そこで私たちはマシンへのアプローチそのものを変えた。簡単に説明すればマックスがコーナーで何をしているのか、どこでブレーキをかけるのか、どのギアを使うのか、といった点を比較した結果として、裕毅の希望に合わせながら、なおかつ限界域でそれほど危機的な状況にならない範囲で彼のマシンにチューニングを施した」
 13位に終わったイタリアGP後に緊急対策会議を持ち、そこからマシンへのアプローチを変えたというのだ。
 角田もまたアゼルバイジャンGPの初日のフリー走行2回目(FP2)では14番手に終わったものの、そこであえてロングランをテストしていたことを明かしていた。 
 手応えをつかんだ背景には、試行錯誤の末に角田のマシンに施された独自のチューニングがあったのだ。
 今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田はサマーブレイク中にチームと協議し、再開後に行われるレースの内容と結果で来季の去就を判断する方針で合意した。再開初戦のオランダGPで9位、続くイタリアGPでは13位に終わり、海外メディアからは「今季限りでの退団が決定」、「ハジャーの来季昇格が内定」などの報道も相次いだ。だが、角田自身は「噂は噂に過ぎない」と雑音をシャットアウト。ついに後半戦3戦目のアゼルバイジャンGPで昇格後最高位となる6位入賞を果たして、チーム首脳陣の評価を一変させた。
 だが、まだ来季の去就が不透明であることに変わりはない。残留を勝ち取るには入賞の継続とさらなる上の順位が必要になるだろう。次戦は10月3日開幕のシンガポールGPだ。

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