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角田裕毅は大荒れのシンガポールGPのフリー走行2回目にイラ立ち(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅は大荒れのシンガポールGPのフリー走行2回目にイラ立ち(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「クリーンなセッションができず本当に腹が立つ」シンガポールGPで角田裕毅が赤旗2度中断の大荒れFP2で11番手に終わりイラつく…来季シート争いの“ライバル”ハジャーは2番手の躍進

 F1のシンガポールGPのフリー走行1、2回目が3日、現地の市街地コースである「マリーナベイ・ストリート・サーキット」で行われレッドブルの角田裕毅(25)が1回目(FP1)9番手、2回目(FP2)11番手に終わった。クラッシュなどで赤旗中断が2度もあった大荒れのFP2では思ったようなレースができず「FP2ではクリーンなセッションができない傾向が続いて本当に腹が立つ」とイラ立ちを隠さなかった。一方で来季のセカンドシートを争っている姉妹シームのレーシング・ブルズのアイザック・ハジャー(21、フランス)が2番手に食い込んだ。角田は今日4日のフリー走行3回目&公式予選に向けて「落ち着いてセットアップを最適化するしかない」と気持ちを切り替えた。

 

シンガポールGPは市街地コースだ(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

 シンガポールGP名物のナイターで行われたFP2は大荒れとなった。赤旗中断が2度にイエローフラッグまで出てまともにレースが進んだのは60分中22分だけ。
 満足に走れなかった角田は11番手に終わり、トップのマクラーレンのオスカー・ピアストリ―から0.994秒差、3番手のレッドブルの僚友エース、マックス・フェルスタッペンから0.851秒差となり、フリー走行1回目よりも、その差が広がった。
 F1公式サイトがイラ立つ角田のレース後インタビューを伝えた。
「そうだね。きついよ」
 開口一番、そう吐き出し、こう続けた。
「スムーズに走行できないのは、たぶんみんなにとってもイライラすることだと思う。でもFP2では毎回まともなセッションにならないのが定番みたいで、本当に腹が立つ。ただ、まあ仕方がないし落ち着いてセットアップを最適化するしかないと思う」
 開始17分でメルセデスのジョージ・ラッセルがターン16の手前でバリアと衝突し赤旗中断。角田は3回目のアタックを走りきれなかった。残り31分でセッションが再開したが、今度は、残り26分で姉妹チーム、レーシングブルズのリアム・ローソンがクラッシュして、フロントを破壊しピットレーンの入口で止まってしまったため、また赤旗中断となった。角田はソフトタイヤでの4回目のアタックの中断を余儀なくされた。残り14分では、ピットレーン内で、スロー走行していたマクラーレンのランド・ノリスがピットから出てきたフェラーリのチャールズ・ルクレールに衝突される珍しいアクシデント。赤旗は出なかったが、残り8分で、角田が4回目のアタックをしたがセクター2を過ぎたところで、イエローフラッグが出てまた中断。それでも残り6分で5回目に挑みセクター1、2、3で自己ベストを叩きだして1分31秒708をマーク。残り1分で6回目にアタックしたがタイムを伸ばすことができなかった。
 市街地コースでは、周回を重ねるほどにグリップが増すとされているが角田にその傾向は見られなかった。レッドブルのマシンRB21は、ダウンフォースの必要なシンガポールのような市街地コースは安定性に欠き苦手とされている。フェルスタッペンも、この「マリーナベイ・ストリート・サーキット」では優勝経験がない。
 その点を改善するため、フェルスタッペンのマシンにはフロントウイングをアップデートした新フロアが導入されたが、角田のそれは往来のままだった。
「セッションを通じて苦労しているクルマもあったね。僕たちは、少なくともフロントのグリップにまだ苦しんでいる」
 角田もそう認めた。

 

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