「失望したし腹が立った」角田裕毅がレッドブル“降格”の舞台裏を赤裸々に明かす…「他チームからオファーがあったが契約上交渉すら許されなかった」
英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が「角田が抱いている唯一の後悔」と題した記事の中で、こうコメントを伝えている。
「唯一の後悔をあげるとすれば、非常に素晴らしい状態に仕上がっていたレーシングブルズのマシンを手放してしまったことだ。現在のレギュレーションが導入されて以来、僕はチームとともに長い時間をかけてマシンを開発してきたし、レーシングブルズのマシンには間違いなく僕のDNAも刻み込まれている。いわば自分の子どもと別れるような心境だったし、レッドブルで僕が望んだマシンのレベルに到達できないままシーズンを終えようとしている状況もとても辛く感じている」
レッドブルではフェルスタッペンがマシンの新しいパーツを優先的に受け取り、角田は旧バージョンのパーツでの対応を強いられてきた。
それをセカンドドライバーの宿命ととらえながらも角田は、来季はリザーブ兼テストドライバーとしてさらなる研鑽を積み、2027年のF1復帰を願う思いを、ドイツのモータースポーツ専門メディア『MOTORSPORT-TOTAL.COM』が、こう報じた。
「マックスとまったく同じ素材があれば、僕には非常に高い競争力があったはずだ。それでも僕は、今まで以上に努力を積み重ねて、自分がF1レースのスターティンググリッドに立つのにふさわしいドライバーだと必ず証明してみせる」
不振が続く角田とは対照的にレーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)が結果を残した。ハジャーの来季昇格説が報道されてきた中で、角田の新天地に関する情報も乱れ飛んでいた。
来季から新規参入するキャデラック、来季からホンダとワークス契約を結ぶアストンマーティン、セカンドドライバーを探していたアルピーヌなどの名前が浮上。今季開幕前には角田の大ファンを自認する小松礼雄氏(49)が代表を務めるハースも、角田の獲得を検討していた。
しかし、角田は「(レッドブルの)他に選択肢はなかった」と意外な事実を明かしている。英国のF1専門メディア『GP BLOG』などがこう伝えた。
「確かに外部から数件のオファーはあったが、レッドブルとの契約上、交渉することすら許されなかった。自分にできることは限られていたし、何よりもここ数年における僕の最優先事項は、僕を成長させてくれる場でもあったレッドブル・ファミリーだった。その意味でも僕はレッドブルのシーズンに全力を注いできた」

