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F1の著名レポーターが「角田裕毅の2027年のF1復帰の道筋が見えない」と指摘(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
F1の著名レポーターが「角田裕毅の2027年のF1復帰の道筋が見えない」と指摘(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「角田裕毅がF1に戻る道筋が見えない」著名レポーターが来季レッドブルのリザーブ兼テストドライバーを選択した角田の決断を危惧…その理由とは?

 この発言を引用して報じた英専門メディア「F1オーバーステア」によると、角田は「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト」出身ドライバーの中で最も成功した一人。
「ホンダは2017年以降、角田を支援し続け、2019年にはレッドブル陣営入りを後押しした」という。
 角田は、2021年にアルファタウリ(現レーシングブルズ)からF1デビューし、これまで5年間、F1の舞台で戦ってきた。
 同メディアによると「ホンダが2026年もF1に角田を残すために提示した案をレッドブルが拒否したという話もある」という。
 そのホンダは今季限りでレッドブルへのエンジン(PU)供給を終了し、来季からはアストンマーティンと業務提携する。ホンダが2020年にF1撤退を表明したことを受け、レッドブルは、クリスチャン・ホーナー前代表の主導で、レッドブル・パワートレインズを設立し、来年から自社製PUを投入することになったためだ。
 引き続き、ホンダは旧型車テスト(TPC)向けにはレッドブルにPU供給を行う予定だが、レッドブルとの強固な関係はなくなった。
 角田は「DAZN」の独占インタビューで「もしかしたら僕は1年間、シミュレーターやリザーブドライバーでは終わらないかもしれない。いろんなシチュエーションを聞いてはいる」と、語るなどシーズン途中の昇格の可能性を捨てていない。
 しかし、それらを後押しするホンダの影響力は、もはや弱くなったとクラビッツ氏は、危惧する。2027年のF1復帰を目指すためにはホンダとの関係が切れるレッドブルのリザーブ兼テストドライバーではなく、アストンマーティンのリザーブ兼テストドライバーを選択すべきだったと主張するのだ。
 クラビッツ氏の発言を引用した同メディアは「ホンダが2026年にアストンマーティンへ移ることは、角田にとってF1残留の命綱と広く見られてきた」とも伝えた。
 ただアストンマーティンは、角田の去就が決定する前に、来季もフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのコンビで戦う布陣を発表していた。そしてリザーブドライバーもジャック・クロフォードが務めることになっている。レッドブルがシーズン中の他チームとの交渉を契約で禁じていたと、角田は明かしており、そもそも選択肢はレッドブルのリザーブ兼テストドライバーしかなかったという可能性がある。
 グラビッツ氏は「復帰の道筋は見えない」としたが、アストンマーティンのアロンソ、ストロールの2人は2026年で契約が切れる。
 またこの2人だけでなく、22人のドライバーのうち14人の契約が切れる2027年はドライバーの大シャッフルが行われると予想されている。レッドブルでのリザーブ兼テストドライバーの選択は、決して「ホンダとの縁切り」を示したものではないだろう。
 角田は「今まで以上に努力を積み重ねて、自分がF1レースのスターティンググリッドに立つのにふさわしいドライバーだと必ず証明してみせる」とF1復帰への固い決意を口にしている。

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