「さすがにむかついた。ウソでもしんどそうなふりしとけ!」世界戦中止の拳四朗がドバイ経由で帰国し緊急入院のはずの王者を朝食会場で見かけた事実明かす…陣営はIBFに再戦要求…「通常なら王座剥奪」の声も
だが、それもドバイで4日を過ごして、今は「なかなかできない経験ができた」と心の整理はついた。
「いい流れできていたんですが、こんなに崩れるもんなのと。人生甘くない。これも人生経験。人生何があるか分かんないという気持ちです」
気になるのは今後の行方だ。
陣営は現地でIBFのスーパーバイザーから「拳四朗には何の非もない」との言質をもらった。
三迫会長は、IBFに再戦を要求する考えを示した。
「計量ももちろんクリアして、当日計量の準備している中で突然の中止は理解しかねる。前代未聞で例がない。スーパーバイザーは『この場で判断はできない』と説明していたが、こちらとしては、当然、ガルシアとの試合を求めていくことになると思う。互いに怪我をしたとか、今現在入院中とかの状態ではないので、早めに結論を出してもらいたい」
IBFがどのような裁定を下すかだが、一部関係者の間からは、王座剥奪の可能性を示す意見も出ている。
「常識的に考えると、当日減量をクリアしていないし、脱水症状を治癒するために点滴を打ったのであっても、コミッションに連絡もせず勝手に病院へ行ったのであれば、その時点でドーピング違反。王座剥奪の裁定が下されてもおかしくない」
もしガルシアの王座剥奪となれば、空位をIBFがこの試合の勝者への指名試合を指令していた同級2位のアンドリュー・モロニー(豪州)と拳四朗で争うことになるだろう。ただ一方でガルシアが王座を保持すれば、選択試合だった拳四朗よりモロニーに優先的な挑戦権があるという見方がある。
また今回の興行の運営を取り仕切っていたマッチルームのエディ・ハーンCEOは、リング誌のインタビューに応え「ガルシアとバムとの4団体統一戦を実現したい」とも語っている。
当初、拳四朗―ガルシアの勝者と、ハーン氏は、プロモート契約を結ぶ3団体統一王者のジェシー“バム”ロドリゲス(米国)の4団体統一戦を計画していた。だが、拳四朗―ガルシアの世界戦が中止になったことでガルシアが王座を保持しているという前提で、その再戦をスキップしていきなりガルシアとバムの4団体統一戦を実現しようというのだ。
これを伝えると、拳四朗も、「だるいっすね。でもどうすることもできない。これも運命かも」と、複雑な表情を浮かべた。
「そりゃガルシアとやりたいですよ。心残りではあるんで、またサウジでも試合をやりたい。でも今は動きがわからないので待つしかない。早くやりたい?今はそこまではあまり何も考えてない。今考えるのはしんどいだけ」
今月6日に34歳となる。
「34歳のスタートはなかなか複雑ですけど、あとあといい思い出とか経験だったと思えるようになればいい。次の試合がどうなるか分かんないですけど、このうっぷんを全力で果たせるようにやっていきたい」
1か月ほど休養を取って再スタートを切る方針。
拳四朗は、この間、兄に世話をお願いした愛猫に「はやくおやつをあげたい」と言って、笑った。

