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スキップ吉村のショットは最後まで冴えなかった(資料写真・写真:ロイター/アフロ)
スキップ吉村のショットは最後まで冴えなかった(資料写真・写真:ロイター/アフロ)

五輪の重圧と経験不足で最後まで戻らなかったスキップ吉村のショット成功率…1勝5敗で1次リーグ敗退が決定的

 ミラノ・コルティナ五輪のカーリング女子1次リーグ第6戦が16日(日本時間17日)、コルティナ・カーリング五輪競技場で行われ、世界ランキング5位の日本代表フォルティウスが6-9で同2位の強豪カナダ代表に敗れ、通算1勝5敗で最下位タイに後退した。大会を通じてショットに精彩を欠く日本は、第3エンドの大量3失点のスチールが響き、3試合を残して5勝4敗がボーダーラインとされる準決勝進出が絶望的となった。

 第3エンドで3失点の手痛いミス

 最後までペースを奪えなかった。
 不利な先攻で迎えた最終第10エンド。スキップ吉村紗也香(34)が最後のショットを終えた時点で、日本がハウス内にNo.1、No.2、No.3のストーンを置く状況を作った。スコアは6-8。2点をスチールして延長戦に持ち込むしかない状況で、カナダのスキップ、レイチェル・ホーマン(36)のラストショットを待った。
 ホーマンが選択したのはドローショット。ハウスの中心に置いてNo.1ストーンを獲得すれば勝利が決まる。カナダの黄色いストーンは日本の3つの赤いストーンのそれの隙間を縫って狙い通りの場所で正確無比に止まった。日本の3連敗と、3試合を残しての1次リーグ敗退が決定的になった瞬間だった。
 1勝5敗で開催国イタリアと並ぶ最下位に転落した。10チームで1次リーグが争われる現在のフォーマットとなった2002年のソルトレイクシティ五輪以降の6大会で負け越したチームが上位4チームによる準決勝へ進んだケースはない。ロコ・ソラーレが日本代表として出場し、2018年平昌で銅、前回北京で銀メダルを獲得した両大会に続く日本のメダル獲得も絶望的となった。
 これまでの黒星と同じくミスショットが目立った。
 2-2で迎えた第3エンド。複数得点を狙った後攻の日本は細かいミスが続き、1点を取るしかない状況で吉村の最終ショットを迎えた。カナダがNo.1、No.2、No.3のストーンを置いているものの、ストーンそのものは散らばっている。吉村はハウスの中心にストー-ンを置くドローショットを選択した。
「ラインはいいよ!」
 ショットが投じられた直後こそ狙い通りという声が飛んだが、すぐに「ちょっとキープして!」に変わった。予想以上にウエイト(スピード)があったため、ストーンへの抵抗をなくすスイープをやめて欲しいという指示だった。
 しかし、ストーンのウエイトは落ちない。日本の赤いストーンはハウスの中心で止まるどころか、無情にも通過して最後はハウスの外へ。スチールに成功したカナダが大量3点のビッグエンドを作り、試合のペースを一気に手繰り寄せた。
 吉村は試合後に第3エンドでのミスショットを悔やんだ。
「3点を取られたところも自分がしっかりと決めていればクロスゲームに持っていけたので、ちょっとあのエンドは痛かったかなと思っています」
 両チームのショット成功率はテークアウトが80%ずつで互角だったのに対して、ドローがカナダの84%に対して日本が76%と後塵を拝した。選手個々の成功率も、65%止まりだった吉村だけでなく、セカンドの小谷優奈(27)も67%、サードの小野寺佳歩(34)も61%だった。
 97%だったリードの近江谷杏菜(36)を除いて刻一刻と変わる氷面の状態を読み切れなかったからか。
 最後までドローショットが精彩を欠いたまま、スキップの吉村にさらにプレッシャーがかかる状況を作り出してしまい、吉村もまたそのピンチを打破するスーパーショットを見せることができなかった。
 吉村にとって初の五輪出場。特別な舞台のプレッシャーと経験不足が吉村から平常心を奪い取ってしまっていたのだろうか。

 

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