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ロシアメディアがリュウの金メダルを酷評した(写真:PA Images/アフロ)
ロシアメディアがリュウの金メダルを酷評した(写真:PA Images/アフロ)

「リュウの金メダルに疑問」ロシアメディアがフィギュア米国20歳スターを酷評「笑顔や髪を振る仕草が“表現”として評価されるのなら難易度を上げる必要はない」

 ミラノ・コルティナ五輪でインパクトを残したのはフィギュアスケート女子シングルで日本勢との僅差の戦いに勝ち金メダルを獲得したアリサ・リュウ(20、米国)だろう。だがロシアメディア「スポーツ24」が、「金メダルに疑問」とした記事を掲載して酷評した。難易度の高いジャンプを組み込まなかったプログラムに“物言い”をつけたもの。ただフィギュア界はジャンプ重視から表現力重視へ向かいそうなのだが…。

 「泡風呂でのんびりしている演技」

 ロシアのウクライナ侵攻により国際大会から除外され今大会も個人の中立選手としての出場しか認められなかったことに対する皮肉を込めているのか。ロシアメディア「スポーツ24」のエレーナ・マルコワ記者が「リュウの金メダルに疑問がある」と酷評する記事を発信した。
 同記者は「2006年の五輪の皮肉なところは、2つの金メダルを獲得したのがアリサ・リュウであり、エフゲニア・メドベージェワ、アレクサンドル・トルソワ、 カミラ・ワリエワといった才能のある選手たちは、またその地位に達していない点だ」と書き出した。
 同記者はリュウの金メダルを「プログラム戦略の結果」と総括。
「計算されたコンテンツ、リスクの最小化、そして最強の連盟による演技構成点の保証に賭けた結果だ。SPに3–3の連続ジャンプを入れたが、トリプルアクセルは回避、フリーでの3回転ルッツ+ループの連続ジャンプの回避、可能性の範囲を超えない構成。論理的に考えれば当然だろう。高得点要素や最大GOE(出来栄え点)がすでに与えられるのになぜリスクを取る必要があるのか」
 リュウはトリプルアクセルは跳べるが今大会ではプログラムに入れなかった。フリーの技術基礎点は62.54点でトリプルアクセルを成功させて銅メダルの中井亜美の65.52点より低かった。
「笑顔や髪を振る仕草が“表現”として評価されるのなら難易度を上げる必要はない。泡風呂でのんびりしているのに全てが完璧なら、なぜわざわざ出る必要があるだろうか」
 そう皮肉った。
 同記者は「SPはまとまりがあり印象的だったが、フリーでは未完成感が残った」とし「緊張感、クライマックスを見たかった。人間の限界に挑む緊張感を見たかった」と高難度のプログラムでなかったことを繰り返し批判した。
「2回の練習で作れるプログラムだ」とも付け加えた。
 ロシアのアデニア・ペトロシアンの話は出さなかったが、SP5位のペロシアンは大逆転を狙い4回転ジャンプに挑んだ。転倒して2本目も跳ぶ予定だった4回転を回避して、結局6位に終わったが、同記者は、そのロシアの18歳と対比するつもりだったのかもしれない。
「五輪では“雰囲気”が重視される。観客の多くはフィギュアを初めて観るので、ただ良い気分を求めて訪れるのだ。その印象を強めるのが見た目だ。その髪型が“木の年齢のようだ、タヌキの尾のようだ”と揶揄されバズると、もはや単なる好みの問題ではなくなる。奇抜さ、皮肉、見せびらかす軽やかさ—それこそが表彰台に上る条件となる」
 リュウは、濃い色と明るい色の水平のストライプが交互に入った特徴的なカラーリングのヘアスタイルで演技した。それがのちにSNSでバズることになったのだが、同記者は、それが採点に影響したという不可解な見解を示した。
 そしてこう続けた。
「彼女の金メダルは坂本香織選手のミスの後に正当なものとなった。しかし、審判はリュウの小さなミスを見逃した。アメリカはミラノからフィギュアで金1枚だけで帰るわけにはいかなかったのだ」
 坂本花織は後半に予定していた連続ジャンプを3回ルッツの後の着氷が乱れて跳べなかった。このミスがなければ1.89点差で銀メダルに終わり涙した坂本が金メダルだったことは確かだが、リュウに対する審判の採点に疑問が付く点はなかった。

 

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