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なぜ中井亜美はミラノ・コルティナ五輪でトリプルアクセルを成功させることができたのか(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
なぜ中井亜美はミラノ・コルティナ五輪でトリプルアクセルを成功させることができたのか(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「一番の敵は迷いだった」中井亜美、トリプルアクセル成功の壮絶舞台裏…中庭健介コーチが明かす「ここぞの場面で勝負強い」理由とは?

 中井がトリプルアクセルを武器にできているバックグラウンドにあるのがフィギュアへの対峙の仕方だという。
 中庭氏は中井の新潟での小学校のノービス時代から「トリプルアクセルを跳べる子がいるとの噂を聞いていた」と振り返った。
 現役時代に「4回転の使い手」として知られていた中庭氏の技術指導を経て、ジュニア時代の中井が公式戦で初めてトリプルアクセルに成功させたのは、ルクセンブルクで行われたプランタン杯ジュニアクラスのフリーだった。
 中庭氏は中井がトリプルアクセルを武器にできた理由を「あきらめずやり続けたこと」と見ている。
「トリプルアクセルってやはり怖いんですよ。ミスが許されないショートに入れるというリスクもあります。4、5年前は紀平梨花さん、樋口新葉さん、河辺愛菜と跳んでいる選手が意外にいましたが、どこか壁みたいにものがありました。それでも彼女は浅田真央さんに憧れて始めたという原点もあって、跳んでみたいという気持ちが勝って、その恐怖感や壁を乗り越えることができたと思います」
 怪我で練習のできない時期もあったが、中井はトリプルアクセルへの挑戦をやめなかった。
「365日、精神的な波も調子の波も少ないんです。たまに調子が悪くて、悲しむこともあるのですが、基本そういう浮き沈みがない。彼女の優れているところは、コツコツとコンスタントに同じことができることなんです」
 帰国後もメディアの取材が殺到していることもあり、中庭氏は「帰国後少しは練習を休んでOK」と中井に伝えた。
 だが、帰国した翌日の25日に中井は船橋のリンクに現れて滑った。
「ビックリしました」
 この姿こそが中井の銅メダルの秘密なのかもしれない。

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