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中国GP決勝で途中リタイヤとなったレッドブルのエース、フェルスタッペンが新レギュレーションを猛烈に批判(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
中国GP決勝で途中リタイヤとなったレッドブルのエース、フェルスタッペンが新レギュレーションを猛烈に批判(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「まるで『マリオカート』を運転しているようだ。これはレースではない」中国GP決勝途中リタイヤのフェルスタッペンが新レギュレーションを猛烈批判…「発言はファンを冒涜」の波紋も

 F1の今季第2戦、中国GPの決勝が15日に上海インターナショナル・サーキットで行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)がマシントラブルで途中リタイアした。今季から導入された新レギュレーションに不満を抱くフェルスタッペンは「まるで『マリオカート』を運転しているかのようだ。これはレースではない」と痛烈な批判を展開。これがファンを冒涜したとして、英専門メディアは「世界王者は一線を越えた」と糾弾した。レースはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリ(19、イタリア)が歴代2番目の若さで初優勝した。

 「現状を楽しんでいる人は、レースの本質を理解していない」

 禁断の領域に足を踏み入れてしまった。
 ERS(エネルギー回生システム)に異変が生じ、46周目に入った直後にリタイアを余儀なくされた決勝後。今季から導入され、開幕戦の豪州GPから続くマシンの不振の一因とされてきたF1の新レギュレーションに、プレシーズンテストの段階から不満を露にしてきたフェルスタッペンが再び痛烈な批判を展開した。
 フラッシュインタビューとは異なる場所で、4度の世界王者を獲得したフェルスタッペンが赤裸々に語った本音を英国メディアの『CRASH.NET』が伝えた。
「本当に酷いものになってしまった。現状を楽しんでいる人は、レースの本質を理解していない。何度も言ってきたが、まるで『マリオカート』を運転しているかのようだ。これはレースではない。俺にとってはまったく楽しくない。ブーストを使って追い抜いても、次のストレートでバッテリーが切れて、また相手にブーストで抜かれてしまう。本当に冗談のような状況が続いている」
 上海に舞台を移した今季第2戦。前日のスプリント決勝でポイント獲得圏外の9位に終わったフェルスタッペンは、8番グリッドからスタートした決勝でも苦戦を強いられ続けた。2戦を終えた合計ポイントは、20番グリッドから6位に食い込んだ豪州GP決勝で手にしたわずか8ポイント。これはレッドブルでフル参戦して2年目の2018シーズン以来、8年ぶりとなる最悪のシーズン開幕となっている。
 自社製のパワーユニット(PU)を搭載した今季のマシン、RB22の開発遅れにも不満を隠さなかった。レース途中で「このクソッたれのブーストボタンをどうにかしろ!」と無線を介して絶叫。問題が続くバッテリー制御への苛立ちを露にしたフェルスタッペンは、リタイアする直前には長く相棒を務める担当レースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼ氏(英国)へこんな言葉を浴びせている。
「俺のオンボードカメラをチェックしてくれよ!」
 フェルスタッペンの理解者であるランビアーゼ氏は静かに返しただけだった。
「マックス、俺は常に君の味方だが、レース中は君の手助けになる情報を提供するのが仕事であって、それ以上は何もできないんだ」
 しかし、フェルスタッペンの怒りの矛先はレッドブル陣営よりも、新たなレギュレーションを導入した今季のF1全体へ向けられている。それが高じて「現状を楽しんでいる人は、レースの本質を理解していない」につながったが、前出の『CRASH.NET』はこの発言を「世界王者は一線を越えた」と糾弾した。
「フェルスタッペンは今や、今季のレースを楽しむファンたちをも標的にしている。彼の辛辣な主張は、特に『本当のファン』という存在を助長している。これはNetflixで配信された『Formula 1:Drive to Survive』をなどきっかけにF1を見始めた新規の若いファンを軽視するものであり、世論を二極化させ、近年はますます悪意に満ちた有害な場所となっているSNSなどで忌まわしい誹謗中傷を招きかねない。勝てなくなった途端に、ルール変更に不満を唱えるドライバーは決して珍しい存在ではない。しかし、自分が気に入らないルールを好むファンに対して『レースの本質を理解していない』と断じたフェルスタッペンの言動は、明らかに行き過ぎている」

 

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