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英国GPに備えて現地に入った角田裕毅がファンの歓迎を受ける(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
英国GPに備えて現地に入った角田裕毅がファンの歓迎を受ける(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「角田裕毅のF1でのキャリアは終わった」元有名F1ドライバーのシューマッハ氏が辛辣評価…キャデラックが極秘接触ニュースも「来季シート獲得の状況は訪れない」

 レッドブルの角田裕毅(25)の代理人が来季から新規参入するキャデラック側と5月下旬に接触していたというニュースが明らかになった。米スポーツ専門局『ESPN』が報じたもの。だが、一方で、不振が続く角田に対しては元有名F1ドライバーのラルフ・シューマッハ氏(50、ドイツ)が「彼のF1でのキャリアは終わった」と明言するなど、厳しい状況からは脱却できておらず、キャデラックの他候補とのドライバー争いから脱落する可能性もある。去就に関する様々な情報が飛び交う中、角田は今日4日開幕の英国GPに挑む。

 モナコGP中に角田代理人がキャデラックと接触も現在は交渉凍結

 F1生き残りをかけて角田が水面下で動いていた。角田の代理人が来季から11番目のチームとしてF1への新規参戦が決まっているキャデラックと5月下旬のモナコGPの期間中に接触していたというニュースがESPNにより報じられた。
「情報筋によれば、角田の代理人はモナコGP期間中に非公式ながら話し合いの場を持ったという。角田の夢だったレッドブルへの移籍は、セルジオ・ペレスやリアム・ローソンを悩ませた問題と同じく、王者マックス・フェルスタッペンのチームメイト、という厳しい物差しの犠牲になる形で悪夢へと変わった。その意味で、レッドブルのプログラムから脱出できるキャデラックの提案は非常に魅力的に映る」
角田の代理人は今季からメキシコ出身で元レーサーのディエゴ・メンチャカ氏(30)が務めている。角田が厚い信頼を寄せるメンチャカ氏が、5月23日開幕の今季第8戦、モナコGPの開催期間中に、来季のドライバー候補を準備しているキャデラックサイドと接触していたというのだ。同メディアは、さらにこう交渉事情を明かした。
「角田はホンダと非常に密接な関係がある。ホンダはレッドブルとのパートナーシップの最終年に、彼のレッドブルへの昇格と引き換えにエンジンを含めたパワーユニットを割引で供給したとされている。ゆえに彼が来シーズン以降も元チャンピオンチームに留まる可能性は低い。ただ、4月の日本GP直前にレッドブルへ昇格したばかりとあって、角田側とキャデラックの交渉は、モナコ以降は一時的に凍結されている」
 ただESPNは、角田を最有力候補としてはしておらず、候補リストのトップとして、昨季限りでレッドブルを解雇された優勝6回のセルジオ・ペレス(35、メキシコ)の名前を挙げた。
「同じく情報筋によれば、レッドブルを解雇された直後にキャデラックはペレスとコンタクトを取ったという。久しぶりにレースから離れた生活を楽しむことを優先させた彼は、急いでコミットしていない。それでも私たちはペレスがキャデラックのリストのトップに立っていると理解している。ラテンアメリカで絶大な人気を誇る彼は、キャデラックのF1初シーズンに大きな意味をもたらすはずだ」
 またメルセデスのテスト&リザーブドライバーを務めている優勝10回のバルテリ・ボッタス(35、フィンランド)、アルピーヌのリザーブドライバー、ジャック・ドゥーハン(22、豪州)、キャデラックのグレアム・ロードン代表がマネージャーを務めている前キック・ザウバーに所属していたことがあり、現在フェラーリのリザーブドライバーを務める周冠宇(26、中国)らも候補リストに入っているという。
 ボッタスについてESPNは「アルピーヌもボッタスにコンタクトを取ったと見られている。来季からメルセデスのパワーユニットとギアボックスに切り替えるアルピーヌからの提案は、今季はメルセデスのリザーブドライバーを務め、ユニットの仕組みについて深く理解しているボタッスにとって、非常に魅力的なものに映る可能性もある」としたが、中国人初のF1ドライバーの周については「中国を含めたアジアにおいて巨大な市場を持っている、という明らかな利点がある。これは自動車メーカーにとって、非常に価値があるものでもある」と説明した。

 

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