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準々決勝で明暗を分けることになったスーパー2年生のBIG3。左から沖縄尚学の末吉、横浜の織田、山梨学院の菰田(写真・スポーツ報知/アフロ)
準々決勝で明暗を分けることになったスーパー2年生のBIG3。左から沖縄尚学の末吉、横浜の織田、山梨学院の菰田(写真・スポーツ報知/アフロ)

やっぱり凄かった!「3年生のドラフト候補より評価が上」甲子園8強対決でスーパー2年生のBIG3、山梨学院の菰田陽生、横浜の織田翔希、沖縄尚学の末吉良丞の明暗はなぜ分かれたのか?

 第107回全国高校野球選手権の準々決勝4試合が19日、甲子園で行われ、プロ注目のスーパー2年生の3人が登場した。山梨学院の菰田陽生は京都国際戦に「7番・投手」で先発して4回途中1失点で降板したが、走者一掃の三塁打を含む4打数3安打3打点で、二刀流として存在感を示して11―4勝利に貢献。沖縄尚学の末吉良丞は、東洋大姫路戦の7回から救援登板して3回を3安打4奪三振無失点の好リリーフで1点のリードを守り切った。だが、横浜の織田翔希は県岐阜商戦に先発したものの6安打2失点で4回途中に降板してベスト4進出はならなかった。何が3人の明暗を分けたのか。

 1m94、100Kgの二刀流の菰田は打撃で魅せる

 元ヤクルト編成部長の松井優典氏が「現時点で健大高崎の石垣元気を除くどの3年生よりも評価が上」と明言するスーパー2年生のBIG3が明暗を分けた。
 山梨学院の菰田、沖縄尚学の末吉は、それぞれの持ち味を発揮してベスト4進出を決めたが、横浜の織田だけが姿を消すことになった。
 1メートル94、100キロの超大型の「ネクスト大谷翔平」こと菰田は二刀流の打撃で魅せた。5回一死満塁で京都国際のプロ注目左腕の西村一毅が投じた140キロの外角ストレートを逆方向へ狙い打った。打球はライトの頭上を襲い、倉橋翔がジャンプして伸ばしたグラブをかすめるように超えていく、走者一掃のスタンディングトリプル。各社の報道によると「最初は捕られるかと思ったのですが、越えてよかった。逆方向に長打が出るのが自分の持ち味です」とコメントしたという。
 4打数3安打3打点。2回には無死一、二塁からバントを続けてファウルにして失敗したが、サインがバスターに切り替わり、ピッチャー返しの内野安打でチャンスを広げる器用な1面も見せた。
 ピッチングの方は、立ち上がりに長短打で一死二、三塁とされ、4番の清水詩太を迎えたところでギアをあげて4球目のストレートは150キロをマークした。だが、三塁への高いバウンドのゴロの間に1点を失った。4回に一死から山口桜太のレフト線に落ちる二塁打を浴び、続く猪股琉冴 にストライクが入らず四球。倉橋をライトフライに打ち取り、二死となり、続く西村に1球を投げたタイミングで球数はまだ68球だたが降板を命じられ一塁の守備へと回った。
 前出の松井氏は「監督が交代のいい見極めをした」と指摘した。
「あれだけの体をしていてもまだ2年生。疲れが見えた。ここまでの2試合と比べて腕も振れていなかったし球威も落ちていた。スタミナ面は来年以降への課題として持ち越し。ただ打つ方ではアピールに成功した。5回の三塁打は打球が意外と伸びた。バットの入る角度が良く、振り幅があるので、ファウルになることもなく、1球で仕留めて、もうひと伸びしたんだと思う。2回のバスターでは器用な面も見せた。その身体能力が魅力。打つ方は時間がかかるだろうが、プロでも二刀流の可能性は十分にある」

 

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