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阪神の藤川監督が就任1年目で史上最速Vの美酒(資料写真・ロイター/アフロ)
阪神の藤川監督が就任1年目で史上最速Vの美酒(資料写真・ロイター/アフロ)

もう批判は止めよ!「山本由伸のノーノーを防いだ本塁打はパヘスがジャンプしても届かなかった」MLB公式サイトが異例の検証記事

 ドジャースの山本由伸(27)が6日(日本時間7日)の敵地でのオリオールズ戦で9回二死からあと一人でホームランを打たれてノーヒットノーランの大記録を逃した問題でその打球がフェンスギリギリだったためホームランを見送ったライトのアンディ・パヘス(24)が「ジャンプすれば捕球できたのでは?」と物議を醸していた。だが、MLB公式サイトが「彼を責めるのは間違っている」と完全否定の検証記事を掲載。球場の外野フェンスの構造上「ジャンプしても届かなかった」という。

 オリオールズの球場の構造上問題

 

 ドジャースファンにとっても何より山本にとってもまだ醒めやらない悪夢だった。9回二死まで、野茂英雄、岩隈久志に次ぐ日本人3人目となるノーヒットノーランを続行していたが、あと一人で、1番打者のアンディ・パヘスにカットボールをライトへホームランにされた。打球は低いライナー。ライトフェンスの手すりをかするようにギリギリ超えてから跳ね返り、ボールはフィールドに戻ってきたが、9回からセンターからライトにポジションが代わっていたパヘスは、打球を追ってフェンス際でジャンプを試みることもなくクッションボールを待つ体勢に入っていた。
「NHKBS」の中継で、解説を務めた元広島、ヤクルトの小早川毅彦氏は、リプレー映像を見、「(パヘスは)ここで(打球を追うことを)あきらめているじゃないですか。追って跳んだら(捕球の)可能性があった」と、パヘスがホームランキャッチにチャレンジしなかったことを問題視した。
 SNSでも、そのプレーは物議を醸して、一部ファンから批判の対象となった。この問題を米記者に質問にされた、デーブ・ロバーツ監督も「ノーヒッターのかかった打球にプレーできる可能性が少しでもあるなら全力を尽くして飛び込んでほしい、とは思うよ」と、一瞬、本音を漏らしつつ、「でも実際のところは分からないし、振り返って映像を見直すつもりもない」と、パヘスをかばったほどだった。
 だが、MLB公式サイトは「パヘスが山本のノーヒッターを救えなかった理由」と題した検証記事を掲載。「ジャンプしても届かなかった」と結論づけた。
 同記事は、「責めるなら山本の球種選択を責めるべきだろう。ホームラン狙いのスイングをしたホリデイの度胸を責めてもいい。あるいは、オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ(球場)の狭い造りをデザインした建築家たちを責めるのもいいだろう。30球場のうち20球場なら、この打球はスタンドまで届かなかったのだから」とした上で、「パヘスが華麗な”ホームラン強奪キャッチ”を試みなかったことを責めるのは、もう止めていい。パヘスはどうすることもできなかったのだ」と、断言した。

 

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