
「登板の負担など総合的な判断」なぜロバーツ監督は大谷翔平をレッズとのワイルドカードS“開幕投手”に指名しなかったのか…第3戦に温存した裏に見える世界一連覇戦略
いよいよ日本時間の今日1日からドジャースの大谷翔平(31)の2度目のポストシーズンの戦いが始まる。ドジャースのデイブ・ロバーツ監督(54)は、前日会見に臨み、ブレイク・スネル(32)がレッズとのワイルドカードシリーズの第1戦の先発を務め、2戦目に山本由伸(27)、3戦目にもつれこんだ場合、大谷を先発させることを明かした。なぜロバーツ監督は大谷を開幕投手に指名しなかったのか。そこにはドジャースの世界一連覇戦略が見えてくる。
第3戦先発なら翌日が休みで次の地区シリーズにコンディションを整えられる
ロバーツ監督は大谷をレッズとのワイルドカードシリーズの開幕投手に指名しなかった。米映像サイト「ドジャーブルー」が伝えたロバーツ監督の前日会見によると発表された第1戦はスネル。
「第3戦はまだ決めていない。2戦目は山本が投げる。もし3戦があれば、彼(大谷)が先発する可能性が高い」
そう明かした。
予告先発されたスネルも会見に臨み「少し前にそれを知らされた。ワクワクしている。これ以上ないくらいに嬉しい。10月の戦いのために(じゃアンツから)ここ(ドジャース)に来た。プレッシャーのかかる場面で最高の場面に挑む。それが望んできたこと」と興奮気味に意気込みを口にした。ギリギリまでドジャースの首脳陣が先発の並びを検討していたことが見てとれた。
大谷のラスト登板は23日(日本時間24日)のダイヤモンドバックス戦で、復帰後初めて6イニングをクリアして5安打8奪三振無失点で今季2勝目をマークしていた。ワイルドカードシリーズの初戦までは、中6日の間隔があいていて27日(日本時間28日)のマリナーズ戦は休養日となりスタメンを外れてブルペン投球。開幕に照準を絞っているとの見方もあった。しかも、レッズ戦に今季2試合に先発しており、7月30日(日本時間31日)は、股関節にけいれんが起きて4回途中2失点で降板したが、8月27日(日本時間28日)は、5回をノエルビ・マルテに許したソロ本塁打による1失点だけに抑える2安打9奪三振の内容で復帰後初勝利をマークしている。
だが、ロバーツ監督は、レギュラーシーズン最後のローテーの順番通りに、スネル、山本を共に中5日で1戦目、2戦目に起用することを選んだ。
なぜなのか。
米記者に「第1戦の大谷先発を検討はしたか。1、2戦は打撃に集中させるためにそうしたのか?」と質問されたロバーツ監督は「そうだ」と認め、こう続けた。
「登板することの負担や、スネル、山本の適切な登板間隔なども含めて判断した。もちろん第3戦があるかどうかわからないが、(そこで大谷が投げても)その後にオフデーもあるからね。そうしたすべてを総合的に考慮して決めたんだ」