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メキース代表がタイヤの空気圧設定のミスで19番手に沈んだ角田裕毅に謝罪したが(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
メキース代表がタイヤの空気圧設定のミスで19番手に沈んだ角田裕毅に謝罪したが(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「ひどすぎる。チームにスパイでもいるのか?」レッドブル代表が予選19番手に沈んだ角田裕毅に「タイヤの空気圧のミス。我々の責任」と異例謝罪も失態続きにファンはSNSで激怒

 F1のラスベガスGPの公式予選が22日、現地で行われ、レッドブルの角田裕毅(25)がトップに3秒以上遅れるタイムで“ブービー”の19番手に沈みQ1敗退となった。激しい雨に見舞われる最悪のコンディションに角田は「まるで氷の上を走っているようだった」とグリップ不足を嘆いたが、実は、タイヤの空気圧の設定ミスが起きており、レース後、ローラン・メキース代表(48)がミスを吐露して「我々の責任。裕毅に謝罪したい」と異例の謝罪を行った。だが、ブラジルGPに続く陣営のミスはSNSで波紋を呼び「ひどすぎる。チームにスパイでもいるのか」などの批判の声が飛び交う事態となった。

 角田は「まるで氷の上を走っているようだった」

 ラスベガスGP公式予選はスタート前から激しい雨に見舞われた。  
 気温12度、路面温度13度、湿度69%という最悪のコンディションに加えて、しかもナイター。F1公式サイトが伝えたレース後のインタビューによると、角田から「本当に難しいコンディションだった。視界も酷かった」と泣きが入るほどの状況だった。
 それでも角田は「エクストリーム(フルウェット)タイヤを使うとは思っていなかった」という。
 そこまでの状況ではないと考えていたが、レッドブルの2台を含む全車がフルウェットタイヤを選択し、18分間のQ1がスタートした。
 だが、角田はタイムを伸ばせない。残り1分で、ハースのオリバー・ベアマンがクラッシュを起こして、黄旗が出てアタックができず、さらにウィリアムズのアレクサンダー・アルボンも右のサスペンションを大破させるクラッシュを起こした。大荒れの展開の中での角田の最後のアタックは、1分56秒798。Q2進出ラインである15番手まで0.782秒差、トップとは実に3.654秒差をつけられる19番手に沈み、前戦のブラジルGPに続いてのQ1敗退となった。
 角田より下はまさかのノックアウトとなったフェラーリのルイス・ハミルトンだけという“ブービー”である。
 前出のレース後インタビューで角田はこう疑問を呈して嘆いた。
「明らかに何かが欠けていたんだ。まるで氷の上を走っているようだった。何が起きたか分からない。前にエクストリーム(フルウェットタイヤ)を使ったのは、去年のブラジルで、その時は他の誰よりも1秒速かった。でも今回は、他のドライバーより3秒も遅れている」
 昨年のサンパウロGPも予選は雨に見舞われるコンディションだったが、当時レーシングブルズの角田は、3番手に食い込む快走を見せている。天気が回復した決勝では7位入賞を果たした。それに比べると、グリップ不足を異常に感じたのだ。
 フリー走行1回目ではチームのエース、マックス・フェルスタッペンを上回るタイムで、3番手をキープしていただけに角田は納得がいかず「僕は(その原因が)タイヤだと思っている。突然、凄く遅くなり、グリップもなくなった。その理由を調べる必要がある」とも口にしていた。
 レース後に衝撃の事実が判明した。F1公式サイトのインタビューでメキース新代表が、「タイヤの内圧に大きなミスを犯してしまい、戦えない状態で走らせてしまった。我々の責任だ。チーム一同、彼に心から謝罪したい」とミスを認め、角田に謝罪したのだ。
 タイヤの空気圧の設定ミスでグリップが失われていた。2番手にフェルスタッペンが入ったというのに角田が惨敗した理由はそこにあった。角田の分析は正しかったのだ。

 

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