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コーナーポストに掲載されたブルージェイズのロゴ。実はメジャーリーグ機構の許可を取っていない違反行為だった(写真・山口裕朗)
コーナーポストに掲載されたブルージェイズのロゴ。実はメジャーリーグ機構の許可を取っていない違反行為だった(写真・山口裕朗)

天心vs拓真戦で“場外トラブル”発生!ブルージェイズがリングに掲載したチームロゴの広告はメジャー機構の許可を得ていない規約違反の“大失態”…村上宗隆、今井達也の争奪戦にまで影響か?

 プロボクシングの井上拓真(29、大橋)が那須川天心(27、帝拳)を判定で下して新王者となった24日のWBC世界バンタム級王座決定戦で場外トラブルが発生していた。ワールドシリーズでドジャースと戦ったブルージェイズがスポンサー協賛し、「青い鳥」をイメージしたチームロゴとチーム名をコーナーポストとリングマットに入れたが、メジャーリーグ機構への届け出を怠る規約違反行為だったことが明らかになった。米ニューヨークタイムズ紙のスポーツサイト「ジ・アスレチック」、「CBCスポ―ツ」が報じたもの。ブルージェイズにはなんらかのペナルティが科せられる可能性があるという。

 「リーグ本部の許可なしに海外で広告を出してはならない」

 天心vs拓真のリングにボクシングでは見慣れぬスポンサー広告があった。コーナーポストとリングマットにトロント・ブルージェイズのチーム名とロゴが印刷されていたのだ。前日計量後の天心の囲み会見の後に、ブルージェイズの環太平洋ディレクターを務める佐藤英明氏が登場し、この興行にスポンサー協賛することを発表。
「トロント・ブルージェイズを知っていただければと協賛させていただいた。トロントという町、カナダという国、いろんなところで興味を持っていただけたら、野球ファンになる方もいるかもしれませんし、野球ファンがよりボクシングを見る機会になればいい」
 そう説明した。ワールドシリーズで大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希のいるドジャースと対戦したことで日本での知名度が増した。
 これを機にさらに日本でのファンを増やし、スポンサー企業などを獲得できればという日本のマーケット拡大を狙ったビジネス戦略のひとつだったのだろう。
 だが、とんだ失態を演じていたことが明らかになった。
 米サイト「ジ・アスレチック」は「日本のボクシングリングがトロント・ブルージェイズのロゴで飾られ、MLBのマーケティング規則に違反」との見出しをとった記事で、今回のロゴ掲出が、メジャーリーグに届け出を怠り、承認を得ることなく行っていたことを報じたのだ。
 同サイトによると「MLBのチームは、『リーグ本部の許可なしに海外で広告を出してはならない』との規約があるが、ブルージェイズはその許可を得ていなかった」という。さらに「日本はMLBにとって非常に重要な巨大市場だが、その国際ブランド管理はコミッショナー機構が一括して行っている。これは、各チームが、市場の取り合いを始める“自由競争状態”を避けるためでもある」と付け加えた。
 日本と違い、メジャーリーグでは、放映権や各種の権利を各チームごとではなく、機構が一括管理している。同サイトによると、海外のファン獲得や選手獲得についても一定のガイドラインがある。

「テレビ放映権から海外開催の試合に至るまで、MLBの国際戦略は30球団すべての利益になるよう設計されている」という。
 ブルージェイズが機構を通さず、直接、スポンサー協賛のお金のやりとりをしていた場合は問題となる。
 ただ同サイトによると、ブルージェイズは、「ロゴが使用される前からスポンサーシップについて認識していたが、今回のロゴの掲出は有料のスポンサー契約ではなかった」と説明している。

 

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