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堤の視線が気になったドネアは笑って肩を叩いた(写真・山口裕朗)
堤の視線が気になったドネアは笑って肩を叩いた(写真・山口裕朗)

「43歳のドネアは明らかに衰えている」序盤の“左フック警戒タイム”をクリアすれば堤聖也に勝機あり…勝者は120日以内に休養王者バルガスとの団体内統一戦へ

 プロボクシングのトリプル世界戦(17日・両国)の前日計量が16日、都内で行われ、出場6選手が一発でクリアした。メインを張るのは、WBA世界バンタム級正規王者の堤聖也(29、角海老宝石)と5階級制覇のレジェンドでWBA世界同級暫定王者、ノニト・ドネア(43、フィリピン)の団体内統一戦。堤は「負けたら終わり。勝つしかない」と悲壮な決意で挑むが、海外のブックメーカーのオッズは、約3倍の差で堤を支持。元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏(46)、元OPBF東洋太平洋ライト級王者の中谷正義氏(36)は揃って堤の勝利を予想した。

「負けたら終わり。勝つしかない」

 堤は最後の最後までドネアから目を離さなかった。
「手の長さ、握手をした時のごつい感じ…より意識して見ていた。顔は小さいなと。数字上はリーチが10センチ違う。そこは面倒くさい。想定はしているが、実際どんなもんかなと思って見た」
 ツーショット撮影でその堤の目線に気がついたドネアが「もういい加減にしろよ」とばかりにポンと肩を叩いたほど。最後までやれることをすべてやる。正規王者の情熱と観察力の凄さが伝わってきた。
 前日の公式会見で元WBA世界ライト級王者の小堀佑介会長が「リスペクトし過ぎないこと」を注意していたが、堤も隣にいる5階級制覇王者をレジェンドとは見ていない。
「対戦相手としか見ていない。レジェンドのオーラとか、僕は何も考えていない。ただ対戦相手がそこにいる」
 ドネアの肉体には43歳の衰えが見てとれたが、堤は「年齢は感じないし、気にしていない」とスルーした。
 控室で角海老宝石ジムの前会長である鈴木眞吾氏の手製のおじやを「うまいんすよ」と表情を緩めて空っぽの胃袋へ流し込んだ。
 負ければ終わり、勝てば未来が開ける。
「日本チャンプの時からずっとそう。負ければ終わり、勝てば次につながる。ずっと準決勝にいる感じで決勝がいつ来るかわからない。負けたら終わり、勝つしかない。(井上)拓真戦(昨年10月のベルトを獲った試合)は決勝だと思っていたが、また準決勝からやり直している」
 堤は今の立ち位置を「準決勝」と表現して、決戦の前日に「決勝」へ進むまで負けられない悲壮な決意を明かした。
 果たして堤はレジェンドに勝てるのか。
 元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏は、「忖度抜きで堤」と見ている。
「前半にパンチはもらうと思う。フックに気をとられていると、アッパーをね。そこをしのげば堤のペースになるんじゃないか」
 元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏は、「6ラウンドまでならドネア。公開練習を見たが、あの左フックだけでなく、ボディ、アッパーとパンチの軌道が判別つきつらい。戸惑い一発をもらってしまうことは否定できない。そこをしのぎ、中盤、終盤勝負にもつれこめば堤」と、どちらの可能性の残しつつ天邪鬼な予想を立てた。
 元OPBF東洋太平洋ライト級王者で、あの元3階級制覇王者のビッグネーム、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)とラスベガスで戦った男として知られる中谷正義氏(現在・大阪吹田市で中谷ボクシングフィットネスクラブを経営)も、「堤の粘り勝ち」との予想を立てた。

 

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