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堤が2-1判定勝利したドネアとの戦いはまさに死闘だった(写真・山口裕朗)
堤が2-1判定勝利したドネアとの戦いはまさに死闘だった(写真・山口裕朗)

「堤はレジェンドが歴史を作るのを防いだ」米サイトはドネアに2-1判定で逆転勝利した堤聖也を称え、フィリピン紙はドネアを「この階級で最高の戦いができることを証明」と評価

 プロボクシングのWBA世界バンタム級団体内統一戦17日、両国国技館で行われ、正規王者の堤聖也(29、角海老宝石)が2―1判定で5階級制覇王者で同暫定王者のノニト・ドネア(43、フィリピン)を下してV2に成功した。4回にあわやダウンの被弾がありながらも、持ち前の粘りで逆転勝利した。フィリピンメディアは43歳のドネアの検討を称え、米専門サイトは「堤はレジェンドが歴史を作るのを防いだ」と評価した。

「老いを感じさせなかった」

「判定を待つ時は怖かった」
 堤は2-1判定勝利を聞くと、その場で小さくジャンプした。
43歳の5階級制覇のレジェンドが4ラウンドに放ったカウンターの右のショートアッパーを被弾。ダウン仕掛けた。だが、5ラウンドをしのぐと6ラウンドから大逆襲。11ラウンドに右ストレートを浴びせ、12ラウンドには、左フックをクリーンヒットし、ドネアがキャンバスに手を着いたかのように見える疑惑のダウンシーンまで演出した。
 堤は鼻が変形。ドネアも右目上を切り、左拳の4本のナックルの血豆が破れ、ただれたように腫れあがっていた。
 ドネアの地元フィリピンの「サンスター紙」は、この世界戦を「競り合いの戦い」した上で「43歳のドネアは王者の堤の防衛を許したが、14歳若い相手に接戦を演じこの階級で最高の戦いができることを証明した」と、敗者を称えた
米専門サイト「ボクシングニュース24/7」は「堤がドネアに競り勝つ…激しい打ち合いの好勝負」との見出しを取り、「アクション全開の戦士である堤が、老いを感じさせないように見えたドネアを激戦の12ラウンドによるスプリット判定で破ってWBAバンタム級王座を保持した」と伝えた。
 同サイトは、「ドネアの43歳に対し、若さで差のあった29歳のツツミが力強い後半の戦いで厳しい前半の展開を乗り越えた。面白い試合だった」と評した。
 米老舗「リング誌」は、「堤は自分の流れを試合全般で維持できたわけではなく、4回にあった衝撃的な状況から巻き返す必要があった。ドネアを勝負のラウンドで、しっかりと上回りWBAバンタム級の世界タイトルを保持した」と報じた。
 同誌は、日本時間14日に42歳のWBCクルーザー級王者のバドゥ・ジャック(スウェーデン)が34歳のノエル・ミカエリアン(アルメニア/ドイツ)に判定で敗れた試合に重ね、「43歳の不屈のドネアは、このスポーツ史上3番目に高齢となる世界王者に迫ったがわずかに及ばなかった」と伝えた。

 

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