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大谷だけではない。過去にもあった巨額な詐欺被害(写真・AP/アフロ)
大谷だけではない。過去にもあった巨額な詐欺被害(写真・AP/アフロ)

「MLBは大谷翔平と水原一平氏の問題をどこまで調査できるか」…明日大谷が取材対応も米メディアは疑問視…「金銭的な関心を持つ多くの団体が調査に圧力をかける可能性」に危惧も

 ドジャースの大谷翔平(29)の元専属通訳である水原一平氏(39)が違法賭博の借金を返済するために大谷の銀行口座から窃盗を働いたという疑惑でチームを解雇された問題の調査をメジャーリーグ機構(MLB)が正式にスタートさせた。今回の問題は、大谷の代理人事務所と水原氏が証言を変えるなど、矛盾点や疑問点が多い。シカゴサンタイムズ紙は「MLBはどこまで調査をできるのか?」という記事を掲載、経済的なつながりのあるスポンサーなどの団体がMLBへ圧力をかける可能性などを示唆した。渦中の人、大谷は日本時間の26日にドジャースタジアムでこの問題について取材対応する予定となっている。

 

 全米を”ギャンブルスキャンダル”として揺るがすことになった今回の問題は、渦中の大谷が日本時間の明日26日に取材対応する方向を示し大きな進展を見せることになった。すでにMLBは正式に調査をスタートさせることを発表。その発言は調査に影響を与えそうだが、どこまで踏み込んだ発言をするのか。
 スポーツサイト「ジ・アスレチック」も「どこまで質問に答えるのか不明だ」と疑問視している。
 今回の問題は大谷の代理人事務所の広報担当とESPNの取材を受けた水原氏が発言を1日で撤回して180度違う発言をするなど矛盾点や疑問点が多い。しかも、すでに球界から離れた水原氏に調査の協力を求めるのも難しい状況。当初の水原氏の発言の通りに大谷が450万ドル(約6億8000万円)もの借金を肩代わりして、違法ブックメーカーに送金していたのならば問題が発生する。翌日に訂正された「大規模な窃盗にあった」のであれば、大谷は被害者で問題はないが、MLBが、どこまで調整を徹底するかに注目が集まっている。
 その中でシカゴサンタイムズ紙のコラムニストであるリック・モリシー記者が「MLBはどこまで調整できるのか?」とズバリ核心をついた記事を掲載した。
 同紙は、大谷をゴールデングース(金の卵を産むガチョウ)と表現。
「MLBはゴールデングースに関連する問題を抱えている」と書き出し「この問題の解決には、450万ドル(約6億8000万円)のギャンブル負債(カリフォルニア州ではスポーツ賭博は違法)と報じられた連邦局の捜査と大谷が通訳の賭けについて、どの程度、知っていたかについてのMLBの調査にかかっている。大谷が、ここ数十年で、球界最高の選手であることを考えるとMLBが本当にどれだけ(真相を)知りたいのかは疑問だが…」と問題提起した。
 問題は、大谷が違法賭博に関与したか否か。
 同紙は「大谷が違法賭博に関与していないと信じる」上での第一のハードルは、「水原氏のブックメーカーへの借金の膨大さにある」と指摘する。
「大谷の通訳として、年収30万ドル(約4500万円)から50万(約7500万円)だった水原氏が、なぜここまで返済の延滞をすることが許されたのか。彼が『大谷に支援されている』とブックメーカーを信じ込ませた可能性はある。また大谷が賭けていた可能性もあるが両者とも否定している」
 これについてはワシントンポスト紙が違法ブックメーカーを運用している重要容疑者のマシュー・ボウヤー氏の代理人弁護士のダイアン・バス氏をインタビューし「水原氏が大谷の親友だったから」と説明している。公私にわたり大谷の相棒だった水原氏のバックに経済力のある二刀流スターがいたことが影響していたのか。

 

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