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中国戦との開幕戦は“二刀流”大谷翔平の投打における活躍で突破したが世界一奪回への課題も残した(写真・CTK Photo/アフロ)
中国戦との開幕戦は“二刀流”大谷翔平の投打における活躍で突破したが世界一奪回への課題も残した(写真・CTK Photo/アフロ)

球界大御所は「WBCで侍ジャパンの優勝は難しい」と激辛見解…岡本の「最高です」7連発のお立ち台に「なんだあれは?」

 侍ジャパンが5連勝で米国に上陸、日本時間21日にマイアミのローンデポ・パークで行われるWBCの準決勝でメキシコープエルトリコの勝者と対戦する。3大会ぶりのV奪回へあと2勝と迫っているが、元巨人OBで西武、ヤクルトで監督を務めた“球界大御所”の広岡達朗氏は「ハッキリ言って優勝は難しい」との見解を示した。ただ“ある条件”を満たせば「楽しみ」と言うのだが…。栗山英樹監督は、この辛口のエールをどう聞く?!

 「大谷とダルビッシュはまだ未調整

 

 球界大御所の目には東京ドームの熱狂も“空騒ぎ”に映ったらしい。
「相手は全部格下。野球は何があるかわからないが普通にやっていれば負けない相手だった。5連勝を鵜呑みにしてはならない。加えてチケットが転売されて何十万円にもなっていたのは問題だろう。WBCを開催する意義からは逸脱している」
 準々決勝で戦ったイタリアはマイク・ピアザ監督がメジャーリーガーを8人揃え、ほぼ全員が元メジャー、あるいはマイナーリーガーで構成されていた。それでも広岡氏は「イタリアのピッチャーはボールを動かしてきたが、制球力、球威はやはりマイナーレベル。日本が攻略に苦労する相手ではなかった」との評価。
 日本は巨人の岡本和真、レッドソックスの吉田正尚の本塁打を含む8安打で9得点を奪い、守ってはエンゼルスの大谷翔平が5回途中までを2失点に抑え、パドレスのダルビッシュ有が7、8回を“疑惑弾”の1本だけにまとめる豪華なメジャーリーガ―継投でイタリアを9-3で下したが、広岡氏は「大谷とダルビッシュは未調整」と手厳しい。
「本来のシーズンへ向けての調整をせずに投げているのだから仕方がない。大谷は数球素晴らしいストレートがあったが、納得のいくボールが少ないのでゲームを作るためにスライダーに頼り、ダルビッシュも、制球、スピード、フォーム共にまだ固まっていなかった。それでも抑えたのが2人の技術であり歴然とした対戦相手との実力差だ」
 お立ち台では2安打5打点の岡本が「最高です」を7連発。巨人での恒例パターンで観衆を喜ばせ、途中、素に戻りかけて、また「最高です」と言い直して、大受けしていたが、広岡氏には理解できない。
「なんだあれは?もっとちゃんと話すべき」
 ただカージナルスのラーズ・ヌートバーが持ち込んで大ブームとなっている「ペッパーミル・パフォーマンス」については「馬鹿らしいが、純粋な日本のファンには受け入れられるパフォーマンスなんだろう」と解釈した。
 イタリア戦には、右手小指を骨折した西武の源田壮亮がテーピングをして出場。怪我の影響をまったく見せずタイムリーまで放ったが、広岡氏は、「私が西武の監督なら文句を言う。おそらく本人が出場を希望したのだろうが、シーズンを考えると無理をして出場する必要はない」と苦言を呈した。
 辛口の球界大御所だが、大谷が3回に成功させたセーフティーバントは高く評価した。
「勝ちたいという一生懸命さが見えた。この姿勢こそ彼がメジャーで成功している理由のひとつだろう。結局は、大谷とダルビッシュに引っ張ってもらってドームの熱狂が生まれたのだと思うが、ここから先の戦いはそうはいかない。大谷一人じゃ勝てない」

 

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