「最後のチャンスを生かせなかった」角田裕毅がカタールGP10位入賞も逆転残留を決めるほどのインパクトを残せず…海外メディアは厳しい見立て
F1の今季第23戦、カタールGPの決勝が30日(日本時間1日)、首都ドーハ郊外のルサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、レッドブルの角田裕毅(25)が10位に入賞した。15番グリッドからスタートした角田は残り2周で、姉妹チーム・レーシングブルズのアイザック・ハジャー(21、フランス)がマシントラブルでリタイアしたため4戦ぶりの入賞を果たした。しかし、インパクトを残せなかったレース内容に海外メディアは「最後のチャンスを生かせなかった」と間もなく発表される来季陣容へ厳しい見通しを伝えた。
ハジャーのアクシデントで“棚ぼた”10位入賞も
望外の展開が待っていた。
角田が11番手から浮上できないまま迎えた55周目。6番手を走っていたハジャーが、マシンの左フロントから火花を飛ばしながらどんどん後退していく。パンクが原因で残り2周でのまさかのリタイアとなり、角田が、10番手へ繰り上がる形で4戦ぶりの入賞を果たした。
前日の公式予選1回目(Q1)で16番手に沈んで敗退した角田は、キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレート(21、ブラジル)が5グリッド降格のペナルティを受けた関係で15番グリッドからスタート。直後にフェラーリのルイス・ハミルトン(40、英国)をオーバーテイクして14番手に浮上した。
しかし、すぐにハミルトンに抜き返され、さらにハースのエステバン・オコン(29、フランス)にもオーバーテイクされて16番手に後退する。2度のタイヤ交換を経て終盤は11番手につけたが、10番手で前走する姉妹チーム・レーシングブルズのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)の後塵を拝する状態が続いた。
ハジャーのトラブルもあって、5位入賞を果たした前日のスプリント決勝に続いてポイントこそ獲得した。それでも、最後までローソンをオーバーテイクできなかった決勝の内容と結果を、角田は淡々とした表情で受け入れた。F1公式サイトがセッション後に角田が応じたフラッシュインタビューを伝えた。
「可能な限りポジションを上げていくために、もちろん常にベストを尽くしている。特に今日の決勝のようにセーフティカーが介入してしまうと、固定された戦略を強いられてしまう。どのサーキットでもオーバーテイクするのは難しいけど、特にこのコースは高速コーナーに加えてDRSゾーンがひとつしかないこともあって、オーバーテイクするのが本当に困難だった。フリーエアの状態では良いペースを維持できたと思っているけど……でも、すべてを受け入れるよ」
今季限りでレッドブルとの契約が満了する角田は、8月のサマーブレイク期間中にチーム首脳陣と協議し、後半戦のレース内容及び結果で来季の去就を決定する方針で合意した。その決定時期は当初の10月下旬から、12月5日開幕の最終第24戦のアブダビGP前へ先送りされ、さらに今回のカタールGP直後へと変わった。
まさにラストチャンスとなったカタールGP決勝で、多くの海外メディアが、来季のレッドブル昇格が規定路線と報じてきたハジャーを上回った。しかし、一部ですでに昇格内定を得ているとも報じられたハジャーは、カタールGP前に「たとえ僕が史上最悪の週末を過ごしたとしても今さら何も変わらない」と明言していた。
リタイアを喫した今、センセーショナルな活躍を演じてきたルーキーの言葉の重みが増してくる。

