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5.11井岡との再戦に向けて王者のマルティネスが練習を公開した
5.11井岡との再戦に向けて王者のマルティネスが練習を公開した

「井上尚弥はやっぱりモンスターだった。ダウン克服は練習のたまもの」5.11井岡一翔と再戦するWBA王者マルティネスがモンスターを絶賛し「日本ボクシング界の勢い」を警戒

 その首には「家族」と言う日本語のタトゥーが入っていた。昨年7月の井岡戦に勝利した夜にホテルの部屋に彫り師を招き入れた入れたもの。
「日本に来て試合をしたから、なにか日本のものを持ち帰りたかった」
「家族」という文字を選んだのには「家族は一番大事な聖なるもの。家族がいないとボクシングなんかやっていなかった」との思いから。マルティネスには、2人の娘がいるが、背中と左胸にはその娘の名前を彫り込んでいる。
 初めて世界タイトルをヘルウィン・アンカハス(フィリピン)から奪った2022年2月26日の日付をオマージュしたタトゥーもあった。
 王者を15歳の頃から教えてきたカラブレッセ氏も、左の二の腕に「東京」という日本語と「2024.7.7」の日付のタトゥーを入れた。陣営にとって井岡戦はそれほど重たく価値のある勝利だったのだろう。
 IBF王座は返上したが、2団体王者となったことで生まれ育ったアルゼンチンのブエノスアイレス市ボカ地区で名誉市民に選ばれた。先日、肖像画の書かれた立派な壁画の除幕式も行われた。今回の再戦では、母国の栄誉を背負うと同時に大晦日の試合をドタキャンしたことで、予定していたファイトマネーが入らず、まだ実現できていない両親へ家をプレゼントするという夢もある。
「この試合の報酬で買ってあげることができる。夢は叶う」
 マルティネスは、井岡を返り討ちにした夜に、また彫り師を招き、今度も日本語で「不死鳥」と新しいタトゥーを入れる計画を立てている。
 その言葉はそのまま井岡にもあてはまる。そもそも36歳の挑戦者も2人の子供の名前のタトゥーを入れている。
 4日後に2人は、互いのプライドと守らねばならないものをかけて、約10か月ぶりに再び拳を交える。英の大手ブックメーカー「ウイリアムヒル」のオッズでは、マルティネスの勝利が1.3倍、井岡の勝利が3.5倍。約1対3でマルティネスが有利と予想されている。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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