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WBO世界バンタム級王者の武居由樹が28日に横浜BUNTAIで行われるV2戦を前に練習を公開した
WBO世界バンタム級王者の武居由樹が28日に横浜BUNTAIで行われるV2戦を前に練習を公開した

WBO王者の武居由樹が5.28V2戦を前に那須川天心を「今は正直どうでもいい」と無視した理由とは…「めちゃくちゃにする」の決意

 参謀の八重樫トレーナーは作戦の一端を明かす。
「リーチ、身長差、距離感が違う。もともと武居はキックの(遠い)距離感で戦う選手なので、そういう戦いはしていくつもり。得意の遠い距離のタイミングで倒せたらいい。強いパンチを当てて倒しにいく。どんなタイミングで斬り込んでいくか。そういう展開になる」
 ただタイ人特有のスタイルへの警戒心もある。
「体が柔らかく、まともにパンチを食わない。タイ人は死んだふりもしてくる。自分のペースにするのがうまい。気にせず、それに付き合わず、自分勝手にやること。振り回せばいい」
 キック時代も武居はタイの選手との対戦経験があるが「のらりくらりとやられて」倒せず判定決着になったという苦い経験がある。
 この間、刺激をもらったビッグマッチがあった。
「できればいきたかった」という米ラスベガスで井上尚弥が2回にダウンを奪われる大ピンチを克服して8回に逆転TKO勝利した。武居はライブ配信で視聴したという。
「尚弥さんがダウンしてしまったのにはビックリした。でもそこから逆転して倒しきるのは、すげえと思った」
 改めてモンスターの凄さを実感した。
 だが、あのラスベガスのT―モバイルアリーナのリングに立ちたいという気持ちはない。
「海外でやりたいってあまりない。すみません。生意気言って。なんでだろう。日本でやった方がコンディションもいいし、アメリカでやってみたいとは思わない。現実主義?そうですね」
 日本で戦うべき相手がいるからだ。
 すでに次戦は決まっている。1位のクリスチャン・メディナ(メキシコ)との指名試合。IBF挑戦者決定戦で、現同級王者の西田凌佑(六島)に判定で敗れているが、那須川天心のスパーリングパートナーを2度務めてメキメキと実力がつけ、昨年11月には、WBOラテン同級王者にもなっている難敵。9月14日に名古屋で井上尚弥が、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と防衛戦を戦うが、大橋会長は「何もなければ」そのセミファイナルにこの指名試合をマッチメイクする考え。

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