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  • 「いまだにフラストレーションが残っている」レッドブル角田裕毅が「1ストップ作戦」で20番手から戦慄の“ごぼう抜き”で10位入賞も笑顔がなかった理由とは?チーム“重鎮”は「非常にいいレースをした」と合格点
20番手スタートなったレッドブル角田裕毅が戦慄の“ごぼう抜き”で10位入賞を果たした(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
20番手スタートなったレッドブル角田裕毅が戦慄の“ごぼう抜き”で10位入賞を果たした(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「いまだにフラストレーションが残っている」レッドブル角田裕毅が「1ストップ作戦」で20番手から戦慄の“ごぼう抜き”で10位入賞も笑顔がなかった理由とは?チーム“重鎮”は「非常にいいレースをした」と合格点

 決勝は予選で2番手だったフェルスタッペンが、1周目のスタート直後にポールポジションを獲得したマクラーレンのオスカー・ピアストリ(24、豪州)をオーバーテイク。そのまま首位を譲らず、4月の日本GPに続く今季2勝目をゲット。通算65勝目で、エミリア・ロマーニャGPでは足かけ4連覇を達成した。
 2位にはマクラーレンのランド・ノリス(25、英国)が、3位にはピアストリが入った。4戦連続の優勝こそ逃したものの、今季の絶好調ぶりをキープするマクラーレン勢の速さを、角田も身をもって見せつけられている。
 角田が10位で走っていた17周目。タイヤ交換を終えて、ピットアウトしてきたピアストリに11位につけられた直後に、無線を介して角田へ連絡が入った。
「ピアストリをおさえてくれ」
 ドライバーランキングで首位を快走し、5年連続の王者獲得を狙うフェルスタッペンに大きな差をつけているピアストリの前方を、できる限り長く走ってほしい。フェルスタッペンへの援護射撃を要望された角田だったが、ミッションは果たせなかった。
 英国のモータースポーツ専門メディア『RACEFANS』は、あらゆる面で角田が比較されている、姉妹チームのレーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャー(20、フランス)の順位を絡めながら、ピアストリに抜かれた場面をこう報じた。
「レース序盤にコース上でピアストリに出会ったツノダに対して、レッドブルは『彼を遅れさせてくれ』と無線を介して指示を出した。しかし、コース序盤のタンブレロコーナーで、ツノダはいとも簡単にピアストリに追い抜かれてしまった。最終的にはヒュルケンベルグをオーバーテイクして、最後の1ポイントを獲得したツノダだったが、9位に入賞したハジャーには大きな差をつけられている」
 エミリア・ロマーニャGPは、レッドブルにとって節目となる通算400戦目のレースだった。オランダのモータースポーツ専門メディア『RacingNews365』は、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮、ヘルムート・マルコ氏(82)がフェルスタッペンだけでなく、角田も称えるコメントを伝えている。
「ユウキも非常にいいレースをして、ポイントを獲得する順位でフィニッシュした。私としては、全体的に非常に満足している」
 もっとも、タイヤマネジメントを含めた戦略面で順位を上げ、強豪レッドブルの一員になって5戦目で3度目の入賞を果たした角田本人が納得していない。23日に開幕する次戦のモナコGPは追い抜きが難しく、公式予選ですべてが決まると言っても過言ではないレース。同じミスは二度と許されないと、角田自身が誰よりも理解している。

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