
阪神の石井大智が頭部に投手ライナーを受けて病院へ緊急搬送された(資料写真・黒田史夫)
「意識はハッキリある」阪神の石井大智が頭に打球を受けて救急搬送…「CT検査で異常がなくとも安静2週間」と専門家
石井は、ここまで21試合連続無失点で24試合で防御率0.36という絶対的セットアッパーとしての数字を残してきた。5月31日の広島戦、3日の日ハム戦は、岩崎に代わってクローザーとしての役割を任されていた。その石井の前半戦絶望の可能性が出てきたのはチームにとって大打撃だ。しかも、5日に岡留、石黒を昇格させたが、藤川監督が「右が足りない」と嘆くブルペン事情がある。
この日は準備をしていなかった湯浅が石井の退場のあとを受けてスクランブル登板。廣岡の併殺を防ぐ二塁への危険なスライディングが「ボナファイド」と判定されて併殺となり、続く紅林もセカンドフライに打ち取り、無失点で切り抜けた。
延長10回には、一死満塁から「(石井)大智のこともあったんでなんとか勝ちたいなとずっと思っていた」という木浪が、川瀬の見送ればおそらくボールのチェンジアップを執念でひろって、一塁線を破るサヨナラタイムリー。騒然となっていた甲子園のゲームで勝利をたぐり寄せた。貯金は今季最多となる12に伸ばしたが、石井の穴は、今後の戦いに大きな影響を及ぼすことになる。
藤川監督は、石井の回復への祈りを込めて、こう呼びかけた。
「石井の状態が非常に心配ではありますけど、みなさんもニュース等々で健康を願ってもらいたい。選手のコンディションが一番心配になりますから、なんとか無事で、健康で。またグラウンドに戻ってきてもらえるように。精いっぱい自分たちも(明日から)スカッと勝ちたいと思います」
阪神だけでなくオリックスのメンバーも石井の無事を祈っている。
今日7日のオリックスとの関西ダービーの第2幕は、阪神が大竹、オリックスが宮城のサウスポー対決となっている。
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