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井上尚弥と2度戦ったドネアがWBA世界バンタム級暫定王者に返り咲いた(boxeodeprimera_tycsports公式インスタグラムより引用)
井上尚弥と2度戦ったドネアがWBA世界バンタム級暫定王者に返り咲いた(boxeodeprimera_tycsports公式インスタグラムより引用)

王者が3人乱立の異常事態!井上尚弥と2度戦った42歳のドネアが負傷判定でWBA世界バンタム級暫定王者に返り咲くも階級が下の相手に”仕組まれた”復帰舞台?!

 2年間、試合をしていないドネアがいきなり5位にランクインしてすぐに暫定世界戦のチャンスをもらったのも疑問だが、8位に入ったカンポスもバンタム級の暫定王座決定戦に出場する資格があるかどうかも疑わしいボクサーだった。
 戦績は20戦17勝(6KO)2敗1分で、2023年6月に英国でIBF世界フライ級王者のサニー・エドワーズ(英)に挑戦したこともある(12回判定負け)が、フライ級、スーパーフライ級を主戦とするボクサーでその体格はドネアに比べて明らかに劣っていた。実際、ほぼ何もできなかった。
 しかも、今回の試合は、WBAが毎年ブエノスアイレスで開催している「KO to Drugsフェスティバル」のイベントのひとつとして、カジノホテルで実施された。すべてが“金の生る木”のドネアに再び世界のベルトを巻かせるために仕組まれた舞台のようだった。
 ドネアは、まだこの暫定世界戦が発表される前の段階で、米専門サイト「ボクシングシーン」のインタビューに答え「モンスターとまた踊りたい。118ポンド(バンタム級)のチャンピオンの中谷と戦い、そして4団体統一王者に挑戦してすべてのベルトを手にしたい。私はそれができると思っている。これが僕のゲームプランだ」と語るなど、井上との3度目の対戦、WBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)へ挑む思いを明かしていた。
 そして5月4日に米ラスベガスで井上が、WBA1位のラモン・カルデナス(米国)と戦った前日計量後には、ESPNの放送席のゲストに呼ばれ、井上にインタビューしていた。それも表舞台へ復帰するためのプロモーションだったのかもしれない。
 スーパーバンタム級に階級を上げた井上との3度目の対決はありえないが、これでドネアは、堤、中谷、WBO世界同級王者の武居由樹(大橋)、11月に世界戦を計画している那須川天心(帝拳)、復帰をもくろむ前WBA同級王者の井上拓真(大橋)ら、日本人で盛り上がっているバンタム級の世界戦線に割り込んでくる資格は得た。
 前出の「ボクシングニュース24/7」は、「WBAの正規王者バルガスとの戦いが今年の後半のどこかで行われる可能性がある」と報じた。だが、有力プロモーターによると、7月30日に行われるバルガスと比嘉の世界戦の勝者は、秋にも堤と王座統一戦を行う予定となっている。ただ「なんでもあり」のWBAだけにどんな指令を出してくるかはわからない。
 ドネアは「私はもっと良くなっていく」と前向きなコメントを残している。

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