
「見通しは暗い」「ペナルティがなくとも最下位だった」2戦連続最下位に沈んだ角田裕毅が批判の嵐にさらされる…それでも途中解雇の可能性が低いのは“敗戦処理”扱い?!
同メディアはこれまでも今季限りで角田が解雇される可能性を何度も報じてきた。
そして一方でレーシングブルズで結果を残し、来季の昇格が確実視されているルーキー、アイザック・ハジャー(20、フランス)は「4年前に契約したときから、レッドブル到達が目標なのは変わっていない」としながらも今季途中の昇格には消極的だ。
「僕はまだまだ学ぶべきことがたくさんある。その意味でも、今いる場所(レーシングブルズ)に留まるほうが理にかなっていると思う」
角田だけでなく入れ替わる形でレーシングブルズへ降格したリアム・ローソン(23、ニュージーランド)、昨季限りで解雇された優勝6回のセルジオ・ペレス(35、メキシコ)らを悩ませてきた、絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)仕様の難解なマシンへの準備不足がハジャーの懸念材料になっている。
ましてやF1参戦に必要なスーパーライセンスが6月に特例で発行され、英国GPのフリー走行1回目(FP1)では角田に代わって出走。公式セッションデビューを果たしたばかりの神童、アービッド・リンドブラッド(17、英国)を緊急昇格させれば、才能の芽を潰しかねない。こうした状況を受けて、今季末まで角田のシートを保証しているレッドブルの方針を英国のF1専門メディア『PLANETF1.COM』は次のように報じた。
「将来について深刻な疑問を抱えているにもかかわらず、マルコ氏らが『角田で今季を終える』と言っている理由は、彼らに他の選択肢がないからだ」
ホーナー代表はすでに、2人のドライバーの合計得点で争うコンストラクター王者をマクラーレン勢から奪回する目標を引っ込めている。オーストリアGPでリタイアし、英国GPでは5位だったフェルスタッペンも、5年連続のドライバー王者を獲得へ、マクラーレン勢にはもはや届かないと半ば白旗をあげている。
レッドブルが掲げる現状維持は、実質的な今季の“敗戦処理”を角田に任せる方針だと言っていい。同時に若い才能を脅かさない選択肢が見つかれば状況が変わる可能性も残っている。25日に開幕する次戦のベルギーGPまでの約3週間の“夏休み”は2戦連続最下位に角田にとっては気持ちが休まらない日々となるのかもしれない。