
「大敗を免れたのは日本が3、4軍だから。実力差がありすぎて議論の価値なし」中国メディアが“最強”森保ジャパン“に白旗をあげて自国チームを辛辣批判
1990年代までは、東アジアにおいて中国は韓国に次ぐ日本のライバルだった。たとえば1988年のソウル五輪。開催国の韓国が予選を免除される状況で、中国との一騎打ちになった前年のアジア最終予選で日本は敗れた。敵地での第1戦で勝利しながら、雨中の決戦となった国立競技場での第2戦で敗れて逆転を喫した。
しかし、Jリーグが産声をあげた1993年を境に、両国の力関係に変化が生じ始める。現時点で日本が喫した最後の黒星は、第1次岡田ジャパン時代の1998年3月。0-2で敗れたダイナスティカップ以降は、今回の対戦まで11勝6分けと無敗を継続している。別の中国メディア『新浪体育』も、拡大した両国の実力差をこう伝えた。
「21世紀に入ってから、中国は日本に一度も勝てていない。10日に発表された最新のFIFAランキングでも、日本がアジア勢では最上位の17位なのに対して中国は94位。今大会の日本には三笘薫や久保建英、遠藤航らヨーロッパのクラブに所属する有名選手たちは一人も招集されていない。全員がJリーグ組で構成される、いわば3軍に位置づけられるチームなのに、それでも総合力は中国を上回っている」
日本と中国はカタール、北中米両W杯出場をかけたアジア最終予選で同グループに入っている。結果は日本の4戦全勝。アジア大陸の出場枠が「8.5」に拡大された北中米大会のアジア最終予選で中国はグループCの5位に終わり、自動的に出場権を得られる2位以内どころか、プレーオフに進める3位及び4位も逃した。
中国サッカー協会は、最終予選終了後の6月にブランコ・イバンコビッチ監督(71、クロアチア)を解任。U-20中国代表を率いるデヤン・ジュルジェヴィッチ監督(57、セルビア)が今大会から暫定的にA代表の指揮を執っている。
中国のタブロイド紙『環球時報』は「今大会における中国代表は、成績目標を設定していない」とした上で、ジュルジェヴィッチ暫定監督の目的を明かしている。
「国際大会への参加を通じてあらためて選手層を検証し、若手選手に試合経験を積ませることを目的にすえている。ジュルジェヴィッチは日本戦で最終ラインを5バックに変えて、守備を重視した戦術で臨むも敗れてしまった。これで日本には直近の6試合で1分け5敗、得点1に対して失点15という結果になっているが、それでもジュルジェヴィッチは『引き続き中国代表を信じてほしい』と試合後に語っている」
中国メディアが白旗を上げた日本は連勝で勝ち点を6に伸ばし、同じく連勝の韓国を得失点差で2ポイント上回って首位に立った。韓国メディアの『OSEN』は、勝ったチームが優勝する15日の直接対決を「ギロチンマッチ」と位置づけた。
「韓国に続いて、先発メンバーを全員入れ替えるローテーションで臨んできた日本にも敗れた中国は、自分たちの無気力さとともに現実を痛感させられた。中国はブラジルからの帰化選手で、かつて鹿島でもプレーしたセルジーニョを後半途中から投入したが、ゴールはあまりにも遠かった。韓国と日本が優勝をかける運命的な一戦で、得失点差で上回る日本は引き分けでも優勝できるが、韓国は勝たなければならない」
日本で2022年7月に開催された前回大会も日本と韓国は最終戦で激突し、3-0で快勝した日本が優勝を果たしている。韓国の中3日に対して日本が中2日で迎える決勝は15日午後7時24分に、再び龍仁ミルスタジアムでキックオフを迎える。