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大谷翔平がジャイアンツ戦に「1番・投手」で先発出場し、復帰後最長イニングとなる3回を投げ4奪三振無失点(写真・AP/アフロ)
大谷翔平がジャイアンツ戦に「1番・投手」で先発出場し、復帰後最長イニングとなる3回を投げ4奪三振無失点(写真・AP/アフロ)

「クレイジーだ」「彼は誰に対しても攻め込んでいた」大谷翔平に3者連続三振を含む3回無失点に封じ込まれたジャイアンツの球宴経験がある2番打者ラモスと先発ループが脱帽

 

ドジャースの大谷翔平(31)が12日(日本時間13日)敵地のオラクルパークでのジャイアンツ戦に「1番・投手」でスタメン出場。5度目となる先発で初回に圧巻の三者連続三振を奪うなど、復帰後最長となる3イニング、36球を投げて無失点に抑えた。最速は99.9マイル(約160.8キロ)で2球をマーク。また打撃の方は4打数2三振でノーヒットに終わったが、試合はドジャースが2-1でジャイアンツを振り切り連敗を7でストップした。

 最速は160.8キロをマーク

 圧巻だった。
 その立ち上がりに1番のマイク・ヤストレムスキーを全球ストレートで追い込むと、アウトハイに159.2キロのストレートで吊って空振りの三振。続くエリオト・ラモスも全球ストレートで三球三振。高めに投じたフィニッシュは、この日最速の160.8キロをマークした。さらにラファエル・デバースには、カットとスライダーをミックスして追い込み、最後は低めの縦のスライダーを振らせて、三者連続三振でスタートを切った。
 スポーツネットLAなどの米メディアが報じたところによると、大谷は「今日はストレートでいけそうな雰囲気があって、どんどん投げた」という。
 2回は配球を変えて、4番のマット・チャップマンをスライダーでショートゴロ、続くウィリー・アダメスも高めのスライダーで誘い三塁ファウルフライに仕留めた。中日で活躍したイ・ジョンボムの息子であるイ・ジョンフは四球で歩かせたが、ケーシー・シュミットをインハイのストレートで押し込んでショートフライ。この時点でまだ球数は23球だったため、復帰後初めて3イニング目に突入。二死を取ってから2周り目のヤストレムスキーに真ん中に甘く入ったカットボールをライト前に運ばれるも、続くラモスには、インサイドに156.9キロのストレートを投じて詰まらせてセンターフライに打ち取り、36球、無失点で2番手のエメ・シーハンにバトンタッチした。
 これもMVP男の宿命なのだろう。いや2年前のオフに現地を訪れて交渉を持ちながらも蹴られたことへの恨み節か。大谷は2度の大ブーイングを浴びた。一度目は1回二死からデバースを1-2と追い込んでからスパイクの紐を結び直した場面。もう一つは、イ・ジョンフへの内角球が引っ掛かり、ボールが足元を襲った時だ。大谷は、特に感情を表すことはなかった。
 一方の打撃の方は、2三振を含む4の0とさっぱりだったが、チームは2-1勝利で連敗を7で止めたこともあり、前出のスポーツネットLAによると、試合後に大谷は、「球数をある程度少なめに3イニングを投げられたのはいい進歩だった。チームがなかなか勝てていない中で、先制点を与えなかったのは良かったと思う」とホッとした表情を浮かべた。
 そしてこの日の3イニングをこう自己分析した。
「コマンド(制球力)が安定しているというのがスタッフ(1球1球のボールの質)がいい以上に自分が投げやすいポイントかなと思う。そこに対して常にゾーンでアタックできているのが、いい要因」
 36球のうちストライクが25球。安定している制球力が大谷の好投を支えている。

 

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