
「監督が負け惜しみを言っている限り最下位を脱せない」ヤクルト高津監督が阪神“サトテル”24号2ラン前の審判判定を「あんなの三振。ハーフスイングじゃない」と批判した発言がSNSで物議
最下位のヤクルトは13日、甲子園での阪神戦に1-2で敗れて連敗を喫し両リーグを通じて屈辱の50敗一番乗りとなったが、試合後の高津臣吾監督(56)の発言がSNSやネット上で物議を醸している。勝負を決したのは0-0で迎えた6回に佐藤輝明(26)に許した24号2ラン。高津監督はカウント1-2からの4球目のハーフスイングがボールと判定されたことに対して「あんなの三振。ハーフスイングじゃない」と審判批判。SNSやネット上でファンから様々な意見が飛び交う事態となった。
ハーフスイングに定義はなし
ヤクルトからすればまさかの幕切れだろう。2点を追う9回に山田のタイムリーツーベースで1点差に詰め寄り、なお一死二、三塁の一打逆転のチャンスに増田の打球がライトへ舞い上がった。森下はほぼ定位置。代走武岡の足を考えれば、同点犠飛に十分の飛距離だったが、森下がワンバウンドで最高のバックホーム。武岡はヘッドスライディングでの生還を試みたが本塁でタッチアウト。高津監督がリクエストを求めたが、リプレー検証の結果、判定が覆ることはなかった。
結局、勝負を決められたのは、6回無死二塁から佐藤に打たれた24号2ラン。だが、サンケイスポーツの報道によると、試合後に高津監督は、審判の判定にこう物言いをつけた。
「あんなの三振だよ。三振。人間やること間違いがあるかもしれないけど、あのハーフスイングはハーフじゃないからね、と思います」
高津監督が審判の判定にクレームをつけたのはカウント1-2と追い込んでからの4球目だ。アビラがアウトハイに投じた釣り球に佐藤が反応してハーフスイング。球審は、三塁塁審に確認したが、セーフのジャッジでボールとなった。続くアビラの5球目が暴投となり、無死二塁となってからの6球目。甘く浮いたチェンジアップの失投を佐藤がライトスタンドに運んだのである。
高津監督はその4球目がハーフスイングではなくスイングだと主張。本来なら三振で、佐藤の本塁打はなかったと、好投のアビラをかばうと同時に審判の判断をストレートに批判したのだ。
ハーフスイングを含めてストライク、ボールの判定に関する抗議は認められていない。公認野球規則8.02では、ストライク、ボールの判定に対して異議を唱えることはできず、監督、コーチが抗議のためにダグアウトを離れた時点で警告が発せられ、警告にもかかわらず更に本塁に近づくと退場処分を受けると明記されている。
そのため高津監督は、その場では抗議に出ずに、試合後の辛辣コメントで抗議に代えたのかもしれない。
だが、この発言がSNSやネットのコメント欄で物議を醸した。
「スローで流れたけどギリ振ってなかったで」
「バットは止まっていたよ。取って欲しいのはわかるが断言できるほどやない セーフといえばセーフ、スイングといえばスイング 」
「三塁側からは、振ってるように見えるかもしれないね。 けどテレビのVTRで見たら、ギリギリ止まってるようにも見える。つまりはビミョーな判定。 だからあながち間違いではないよ。 どちらにも取れる内容だよ」
「スロー再生で見るとスイングを取られてもしょうがないかな、というレベル。こういう判定はストライクゾーンの広さも審判により変わる事があるのと同じ」
「まあスローで見ると確かにヘッドは返ってないが手がかなり前に出てる。これはスイング取られても仕方ない。でもそうではなかったのだからそこに文句言ってもね。そのあとに滅茶苦茶、甘い球を投げたのがアカンよ」
高津監督の抗議に同調する意見がなかったわけではないが、審判の判定を支持する声がほとんど。4回には無死一、二塁で、森下がハーフスイングを取られて三振に倒れていて、何も審判が試合を通じて阪神寄りにジャッジしていたわけではない。