
ベルギーGP公式予選で角田裕毅が復活の7番手をゲット(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
「新フロアのマシンに大きな違いを感じた」なぜ角田裕毅はベルギーGP予選でレッドブル昇格後最高位の7番手をゲットできたのか…メキース新代表の決断と日本人ドライバーの適応力
スプリント決勝は、2番グリッドでスタートしたフェルスタッペンがすぐにトップに浮上。マクラーレン勢をおさえて、スプリントで通算12勝目をあげた。フェルスタッペンのマシンへアップデートを投入する必要がほぼなくなった状況を受けて、大クラッシュとともに新型フロアを大破させた第7戦のエミリア・ロマーニャGPを最後に旧型のままだった角田のマシンへのアップデートが急きょ決まった。
絶対的存在のフェルスタッペンが最優先される構図は変わらない。それでも時間がない状況でアップデートにゴーサインが出された背景は、レーシングブルズ代表時代から角田へ厚い信頼を寄せていたメキース新代表を抜きには語れない。
そして角田もまたメキース新代表の就任を歓迎した一人だった。英国のスポーツ専門放送局『sky sports』のインタビューで、こんなエピソードを明かしている。
「レーシングブルズ時代にQ3進出を果たしたときに、彼(メキース代表)はいつも僕を見ながら幸せそうに笑っていた。そして今日、まったく同じ彼の表情を見られた。僕はその瞬間に『ああ、自分はいい仕事をしたんだ』と思えた。僕の脳裏に、間違いなく過去の素晴らしい思い出がフラッシュバックしてきたんだ」
F1へ参戦した2021年以降で、角田はベルギーGPでは公式予選で一度もQ3進出を果たせず、決勝の最高位も2023年の10位だった舞台となるスパ・フランコルシャンとの相性の悪さは、Q3進出と7番グリッド獲得でまず吹き飛ばした。
今日27日の決勝では、10位だったエミリア・ロマーニャGP以来、6戦ぶりとなる入賞及びポイント獲得を目指すだけではない。表彰台さえ狙う自信を角田はみなぎらせつつある。