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高見が衝撃の10回TKOで世界王座を奪取(写真・山口裕朗)
高見が衝撃の10回TKOで世界王座を奪取(写真・山口裕朗)

「大胆不敵。もっとやばいチャンピオンになる」衝撃の10回TKOでWBA王者となった“ニューヒーロー”高見享介の“未来”にRIZINファイター平本蓮が太鼓判

 実は、2日前の公式会見で高見は本田会長にこっぴどく叱られた。約束の時間に遅刻して、会見場に着いたのが、開始予定時間の5分前。1時間も前からスタンバイしていたスタッフをやきもきさせ、本田会長に冗談を交えて「もう他の選手を用意したからな」と突き放された。
 それでいて会見ではロサと舌戦を繰り広げた。やはり大物である。
 平本をして生意気度を「オレが超えている」というのも納得である。
 ちなみに高見の王座獲得劇は、肩の手術で5月に東京ドームで予定されていた朝倉未来との再戦を流した平本の闘争心にも火をつけたようで大晦日での再戦の可能性が出てきた朝倉に対して「(高見の勝利は)刺激にしかなっていない。このモチベーション。楽しみにして下さい。最高でした。(朝倉とは)いつでもやってやります。むしろ、あの試合と比べられるのが恥ずかしい。(高見を)招待したいです」と口にしている。
 高見には、王座獲得を報告したい天国の友がいた。坂間叶夢。幼少期から共に世界を目指しながらも、昨年3月に20歳でこの世を去った弟分である。
 トランクスには「叶夢」と赤い2文字を縫い込んでいる。
「少し兄貴分としていい顔ができるかな」
 試合直前に緊張感がピークに達するとき、いつも「アイツなら何て声を掛けてくれるかな」と想像するという。
 スーパースターへの一歩を踏み出した高見の目標は、複数階級制覇。スーパーフライ級までの3階級制覇をターゲットにしているが、「防衛するか、階級を上げるか。今後しっかりと考えてやっていきたい。今は、これっといった目標はパっと出ない」と、珍しく明確なプランは口にしなかった。
 ただ「もっとクレバーに戦えるようになればいい。チャンピオンとして。今後はもっとレベルの高い相手に隙をつかれることも出てくる」との自戒を忘れていなかった。
 本田会長はこう言う。
「まだまだだよ。本物のチャンピオンになるのは2年先」
 スター性だけは天賦のもの。村田以来の世界のベルトを名門帝拳に復活させた高見は、「ジムで一番最年少の自分が(世界王者に)なれた。ジムの先輩たちにでかい顔をしてやろうかなと」とウソぶく。
 9月14日には名古屋で日本ミニマム級王者の松本流星が高田勇仁(ライオンズ)とWBA世界同級王座を決定戦で争い、そして11月には、那須川天心が、バンタム級の世界王座に挑む予定となっている。

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