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角田裕毅の去就についてレッドブル重鎮のヘルムート・マルコ氏(左)がホンダと緊急会談(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅の去就についてレッドブル重鎮のヘルムート・マルコ氏(左)がホンダと緊急会談(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

途中解雇か?残留か?レッドブル“重鎮”マルコ氏が角田裕毅の去就に関して“後ろ盾”のホンダと来週中にも緊急会談…「どの方向に進むべきかを検討したい」

 不振が続くレッドブルの角田裕毅(25)の去就に関して、チームのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮ヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)が角田を支援してきたホンダと来週中にも緊急会談を持つことが明らかになった。英国のF1専門メディア『PLANETF1.COM』が6日に報じたもの。途中解雇論が消えず、今季限りで契約が満了するがマルコ氏は、「どの方向に進むべきかを検討したい」と語った。角田の“今後”の方向性が決まる注目の緊急会談となる。

 「角田はホンダの庇護を受けてきたドライバーだ」

 角田の去就の注目が集まるサマーブレイクの真っ只中でレッドブルの重鎮が動く。不振が続く角田に対してマルコ氏が、来週中にもホンダと角田の去就に関する緊急会談を行うことを英国のF1専門メディア『PLANETF1.COM』に明かした。
「裕毅は常にホンダの庇護を受けてきたドライバーだ。ゆえにホンダと話し合いの場を設けて、今後に関してどの方向に進むべきかを決めたい」
 マルコ氏はこれまでも「私たちのドライバー評価は、伝統的にサマーブレイク後に行われる」と言及し続けてきた。
 緊急会談のテーマは、途中交解雇、そして来季のチーム残留についての2点になるだろう。
 角田が日本GPからリアム・ローソン(23、ニュージーランド)と入れ替わる形で姉妹チームのレーシングブルズから緊急昇格して12戦を終えた。入賞は最高位となる第4戦のバーレーンGPでの9位を含めて3回。獲得ポイントはわずか「7」にとどまり、第8戦のモナコGPからは7戦連続で入賞及びポイント獲得を逃している。
 レッドブルはこの間に、今季の目標のひとつだったマクラーレンからのコンストラクター王者奪還を早々に撤回。現時点でマクラーレンだけでなくフェラーリ、メルセデスの後塵を拝する4位にあえいでいる。角田の途中交代がないことを主張してきたマルコ氏の考えにも変化が生じた。
「裕毅がポイントを獲得するレースがあまりにも少ないために、後半戦の10戦を残しているとはいえ、コンストラクターランキングで2位に入ることすらもはや現実的ではなくなった。実際に私たちはメルセデスと3位を争わざるを得なくなった。同時にメルセデスのキミ・アントネッリ、2位のフェラーリのルイス・ハミルトンとともに、私たちのセカンドドライバーもチームのハンディキャップとなっている」
 角田は18歳になる2018年にホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトの育成ドライバーに選出。ホンダがパワーユニット(PU)サプライヤーとしてレッドブルと提携した同年夏以降からは、ホンダに支援される形でヨーロッパへ進出。2021年にはアルファタウリ(現レーシングブルズ)からF1へ参戦した。その一連の経緯があり、マルコ氏は角田の去就を決める前にホンダと協議する場を持つと明言した。ホンダは最大のスポンサーであり、その意向を無視して、角田の去就に決断を下すわけにはいかないのだ。
 しかし、ホンダのPUの供給は今季限りで終了する。来季に関してはホンダが関与できない可能性が高い。
 同メディアは「ホンダが関与するかどうかはまだわからない」とした上で、日本の専門メディアが今季開幕前に報じた、ホンダ・レーシングの渡辺康治社長が角田の将来に対して言及したコメントをあらためて引用した。
「裕毅のためにこれ以上できることはほとんどありません。F1で5年目を迎え、能力がありF1の世界をよく理解している裕毅は自ら行動を起こす必要があります。マネージャーを含めたサポートチームの体制を固め必要なシートを確保する必要があります。ドライバーはホンダに永遠に頼ることはできません。裕毅のようなキャリアを持つドライバーは自分で考えて最善の選択をする必要があります」

 

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