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阪神の藤川監督がバント失敗で走らずベンチで声を出さなかった高寺を厳しく批判
阪神の藤川監督がバント失敗で走らずベンチで声を出さなかった高寺を厳しく批判

「お子ちゃまレベル」「このチームにいられない」G倒でマジック「9」とした阪神の藤川監督が厳しく批判した選手とプレーとは?

 スカイAで解説した阪神OB会長の掛布雅之氏は、中継内で即座に「絶対に走らなきゃダメ。ピッチャー前の小フライ。ピッチャーが落としたらダブルプレーを取られますよ。短期決戦を前にチームに緩みを感じる。徹底しなきゃダメ」と指摘していた。
 もしケラーが故意落球でも試みていれば、ダブルプレーに終わるところ。やってはならないミスだった。
 スポーツ各紙の報道によると、藤川監督は高寺の「一塁まで走らない」という隠れたボーンヘッドだけでなくベンチに戻った後の“次の態度”に激怒したという。
「その後、1軍の選手と同じように後ろに下がってしまっていた。逃げてんじゃないと。僕は最高の選手を送り込んだつもりでグラウンドに立ってもらっている。その選手が自分のプレーに少しうまくいかないからと(ベンチの後ろへ)下がっているようでは、このチームじゃ戦えない」
 プロ5年目の22歳。今年レフトでチャンスをもらい始めたばかりの高寺がベンチの最前列で声を出すことなく、隠れるように後ろへ下がっていた姿勢を藤川監督は問題視したのである。そもそものプロとしての心構えを「お子ちゃまレベル」と評したのだ。
 藤川監督があえて選手批判をした狙いはどこにあるのか。
 藤川監督の頭の中にあるのは、クライマックスシリーズ、そして日本シリーズだろう。そしてこれからの阪神を支えるべき若手への教育である。
 最短で優勝のXデーは9月5日の広島戦。クライマックスシリーズのファイナルステージのスタートは10月15日で、優勝が9月5日には決まらないとしても、1か月以上は試合間隔があく。ただでさえ調整が難しいのに、レギュラーシーズンの優勝を目の前にしたゲームで、しかも、クライマックスシリーズで対戦する可能性もある巨人を相手に集中力の欠いたプレーが出てしまうチームの“隙”に藤川監督は危機感を抱いたのかもしれない。
 また高寺に将来レギュラーを奪うポテンシャルを持った選手としての期待が大きいからこそ、ボーンヘッドと姿勢を許さなかったのだろう。
 藤川監督は、よほど腹に据えかねたのかファンにも怒りの声を求めた。
「選手を叱咤できる声援もぜひ欲しい。チームが進む方向はひとつですが、まだまだひよっこな選手がいる。私としては、頑張って欲しいなと。そこまでですね」
 藤川監督は“懲罰人事”で高寺を2軍に落とすのか。それとも1軍で再チャンスを与えるのか。8月最後の日曜の指揮官の決断にも注目が集まる。

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