
もう批判は止めよ!「山本由伸のノーノーを防いだ本塁打はパヘスがジャンプしても届かなかった」MLB公式サイトが異例の検証記事
そのセクションで仕事をしていた複数のオリオールズのスタッフが翌日の7日(日本時間8日)に確認したところ、打球はライトフェンスの最前列にある黒い手すりに当たったという。その手すりは、グラウンド整備員の小屋の上にあるフェンスの端から約1.2メートル奥、およそ45センチ高い位置に設置されている。
推定362フィート(110.3メートル)の低い弾道のホームランは、ドンピシャでジャンプをすれば、捕球できるようにも見えたが、「カメラアングルに惑わされた」もので、同記事は、実際の外野フェンス付近の写真を掲載し、「パヘスが外野フェンス際へ走りながら、たとえジャンプしたとしても“ストレッチ・アームストロング(米で有名な伸びるゴム人形)”にでも変身しない限り、その打球は彼の手のはるか届かないところにあっただろう」と結論づけた。
またパヘスがフェンス手前で打球を追うのを止めた理由は、この球場の独特の構造にあったという。最も考えられるのは、この球場のライトフェンスのポール寄りにある「ビジタースコアボード」の存在。他球場の結果を示す電光掲示板が、ホームランが飛び込んだ地点のすぐ右横にありそれが気になった可能性があるという。
「もしホリデイの打球が、もう数フィート、ライトポール寄りに飛んでいたら、21フィート(約6.4メートル)の外壁に当たり、大きく跳ね返ってフェンス際に寄りすぎた外野手の頭上を簡単に越えていった可能性が高い」
同記事はそう説明を加えた。
異例の検証記事だが、それだけインパクトが強かったということだろう。しかも、あと一人でバントを渡したブレーク・トライネンが1安打3四死球の大乱調で押し出しの四球で、1点差に迫られ、なお満塁でタナー・スコットが2試合連続のサヨナラ打を浴びるというまさかの悲劇となった。
だが、7日(日本時間8日)の第3戦では、ドジャースは大谷翔平が先発の菅野智之から47号&48号を放つなどして、連敗を5でストップ。チームのムードは一新した。物議を醸して非難を浴びていたパヘスの「ホームランキャッチを試みなかった問題」もこの記事で一件落着となった。